『凌ぎの哲』単行本の再開を凌ぎきりたい!
皆さんは、『凌ぎの哲』という漫画をご存じでしょうか?
(右上がドサ健、左下が坊や哲です)
福本漫画のスピンオフなども担当されていた原恵一郎先生が近代麻雀誌上にて連載していた漫画なんですが、これがまあめちゃくちゃ面白いんです
一応麻雀放浪記の翻案ものですが、哲や周辺の人々がうまくいかない状況(原作の右腕痛とかポン中とか)をいかに凌ぐかってとこに焦点を当てて、さらに100倍くらい暴力要素を誇張しているので、ほぼオリジナルといっていいでしょう。
一つだけ例を見てみましょう。
これは、すり替えが得意な玄人のイカサマを封ずるために、点棒支払の機会を利用して手に点棒を突き刺して左手を使用不能にするというイカれたシーンです。
作中では、この暴挙に対して、立会人はおろか点棒を突き刺された側の玄人(タンクロウといいます)ですら、(油断したっ・・・!)と反省して、当たり前のように対局が続いていきます。
それで、この漫画のすごいのはですね、こんなめちゃくちゃぶっ飛んだ暴力要素があってそれが勝敗にもかかわってるのに、ちゃんとシリアスに面白いところなんです。
少なくとも読んでる間には、いわゆるトンデモ系だなーとかシリアスギャグ系だなー、これありならもう何でもありやんという風には全く思いません。
上のシーンでも、純粋にシリアスな漫画として、油断しちまったなータンクロウ、どうするんだタンクロウ!ってなってのめりこむように、シリアスに超面白いまま読み進めることができます。
上のシーンだけピックアップしちゃうとちょっと説得力がないかもしれませんが、本当にマジです。
ひとえに原先生の漫画力がめちゃくちゃ高くて、こういうシーンに至るまでにキャラと世界観をきっちり描き切っているので、ちゃんと入り込んでシリアスに読めちゃうんですね。
で、そんな面白い凌ぎの哲なんですが、なんと、いちばん盛り上がる7巻で、なぜか単行本化が止まってしまっています(連載はたぶん10巻分くらいはあったはずです)。
原稿自体はまだ残っていると思うので、なんとか電子書籍にて未単行本化部分も出していただけないでしょうかねー。
そんな話。最後に少しだけ他のキャラも紹介しておきます。
女衒の達さん(放浪記1巻の人ですね)
李さん(イカサマがバレすぎて手の指全部ちぎられちゃってるから常に手袋をしてるイカれた人。たしか放浪記4巻に出てきた人だと思います)
そんな話。
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