麻雀プロと麻雀のプロ
麻雀界隈では、定期的にプロの定義が話題になる。
私は、「麻雀プロ」と「麻雀のプロ」は別な定義だと思う。なるほど確かに、各麻雀プロ団体に所属すれば麻雀プロを名乗ることになる。けれどもそれはあくまで、日本プロ麻雀連盟、最高位戦日本プロ麻雀協会、日本プロ麻雀協会など麻雀プロを称する団体に所属して麻雀プロの肩書きを名乗るという話であって、そのことからただちに、実質としても麻雀のプロであるということにはならない。
なので、麻雀プロ団体に所属する麻雀プロ以外の人の呼称をアマとすることについては、私はかなり強い違和感がある。
もちろん、各麻雀プロ団体は努力を重ねて、いまやその団体に所属する麻雀プロであるということに、大きな価値が生まれつつある。それは大変素晴らしいことだ。しかしながら、それでも、麻雀プロイコール麻雀のプロであることにはならないだろう。
それでは、麻雀のプロであることの定義とは、どのようなものだろうか。
まず頭に浮かぶ定義は、麻雀及びこれに付随する業務による収入で生計を立てている者というものだ。この定義では、各麻雀プロ団体所属の専業プロはもちろん、千羽黒乃さんのようなVtuber、福地誠さん、平澤元気さん、馬場裕一さんのようなライター、高田まさひろさんのような配信者、桜井章一さんや阿佐田哲也さんのようなスペシャルは、麻雀のプロということになるだろう。また、巷で麻雀の勝ち金だけで生活している人がいるとすれば、それも麻雀のプロということになるだろう。麻雀及び付随業務の収入で、飯を食い服を買い家を建て妻子を養う。その域に至った者は、全員麻雀のプロであると思う。
しかしながら、麻雀のプロの基準が生計だけというのも具合が悪い。麻雀は、少なくともこれまでは、金を稼ぐという意味ではあまり効率的な業界ではなかったため、あえてその道を選ばない者もいるだろうからである。生計を立てていなくても、その実力をもって、麻雀のプロであると考えられる定義は、どのようなものだろうか。鳳凰位、最高位、雀王、将王、令昭位などプロ団体の基幹リーグを制覇することや天鳳位や魂天といったネット麻雀の最高段位に到達することという基準もあるかもしれないけれども、私はあまりピンとこない。もっと打つ場所に依存しない定義を求めたい。私は、4人全員の手が見えている状態の観衆をしてなお、なるほどアンタはすごい、つえーわと言わしめる打牌を続けることができる者もまた、麻雀で生計を立てていなくても、麻雀のプロであるといえるのではないかと思う。
落ちも何もないけど、まあそんな話っす。
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