日本麻雀百年史 その12

【第七章】リーチ麻雀論争

大役へのチャンスをもつ

  日本麻雀連盟が再興されたのは昭和22年(1947)。その当時より途中リーチが問題となり、古谷徳太郎がその弊害を説いた。ここまでは前述した。

  ところが、同年の「麻雀タイムス」2号には、途中リーチの擁護者の論文が発表された。

  天野大三による『「立直麻雀」についての私見』がそれである。
天野のルール観は、次のごとしであった。
①雀界の動向をとらえた、ファン大衆の喜んで使う、標準的なものでなければならない。
②改正に躊躇すべきでなく、常に改訂してファン大衆を興味あたらしくリードし得るものでなければならい。

 という現実的なものであった。その上で次のように打牌例を挙げている。

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