斉藤勝久の「麻雀バカ一代」記 第2章
第二章
麻雀屋で遊んでいれば一期一会の出会いは当然だが、不思議と気の合う連中との腐れ縁も生まれる。それが一生を通じて悪友となるか良友となるかは、時間が答えを出してくれる。
腐れ縁のはじまり
その日も俺は学校へは出向かず、足はいつもの雀屋に向かっていた。店に入ると、馴染みの連中と言ったら失礼だが、常連のお客さんがすでに卓を立てていた。メンバーはワン入り。待合では俺の見知らぬ顔がコーヒー片手にゲーム中の卓を眺めていた。
「いらっしゃい」
とママさんが、おしぼりを持って俺に近づいてきた。
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