日本麻雀百年史 その14

【第九章】 急成長する麻雀業界

全営業者の団結を訴える


  昭和40年(1965)代初頭、全国の麻雀営業者の数は、次の如くであった。

   昭和41年(1966)12月 11248軒

   昭和42年(1967)12月 13182軒

   昭和43年(1968)12月 14722軒

  戦後一時期からすると、急成長ともいえる数字ではあるが、全総連への加入状況は、1都2府11県で全体の1都2府42県に対しては3分の1にも足りなかった。

  昭和44年(1969)5月、第10回全総連定期総会(福岡)で浦部武夫・全総連会長は全営業者の団結を訴えた。
「最近における業界の動向を観まするに、おそらく各都道府県とも業者数が著しく増加しておることと思います。その原因が奈辺にあるかは各位もご想像に難くないと存じます。
  全国の業者を統一し円満なる運営を期することは、地方的に環境を異にする広い範囲なものだけに、なかなか困難を伴うものであります」

  難しいが、これをなんとか成し遂げよう、というのが論旨だった。

  未曾有の危機から全総連が生まれたのが昭和30年。全総連の定期総会が開かれて10回。

  組合活動は、ある程度定着したものの、それは未完だった。

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