小説「あかね」
あかねは思った。
もうすぐ26歳かあ。
自分もあらさー?の仲間入り?
いや、でも、あらさーってどこからだっけえ、まあいいや。
あかねは適当に生きたかった。
夢を追うことは絶対しなかった、そもそもやりたいことなどない。
夢などないのに、夢を追うことはムリだし、
夢を追うという表現自体好きじゃなかった。
しかしあかねにはたくさんのファンがいた。
あかねはとても可愛かったし、愛嬌もあったから、少しずつファンが増えていった。
可愛い。誰がみても可愛い類の、
目が大きくて、地毛がやさしいブラウンで、人形のような顔をしていた。
そんなあかねのファンはいっぱいいて、アンチなどいなかった。
その理由はあかねに欲がないからなのかもしれない、
あかねは1番になりたいとかちやほやされたいという欲もなく、
誰に対しても好き嫌いもない、
彼氏はできたこともなかった。
しかし、多くのひとがあかねを彼女だと思っていた。
そんなある日、あかねは、AVに出ないか?と誘われた。
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