5月
皐月空と雨の匂い。
季節はもう初夏で、世間は五月病だのなんだので元気が無さそうだ。
この春、晴れて新社会人になった私に国民の祝日は適応されなかった。職業柄仕方がないと言われれば何も言えないのだけれど、11連勤を仕方ないでは済まさないでほしい。それでも上には上がいて、先輩は15連勤だったから私は文句を言えない。こういう所が日本人の良くないところだと思う。ほんとうに。
ここ6年ほど長期休みをちゃんと休んでいない。高1から学生アルバイターだった私にはゴールデンウィークも夏休みも関係なかった。働いて、油絵具に塗れて、働いて、それの繰り返しだ。休みが欲しいとぼやきはするけれど、実際その休みを潰しているのは自分なのだ。馬鹿だなぁと思いながら動き続けている。
ズルズルと続けていた就職活動は無事(?)終了して、今はアパレルブランドでショップスタッフをしている。
デザイナーという職種やものづくりに関わることに拘っていたけれど、それじゃあどうにも職に着けそうになかった。
「自分の手で何かを生み出せる仕事をしたい」
ずっとそう思って動き続けていたけれど、生み出す事はできても売れなければ生きていけないのだと改めて実感した。
どうしようか悩んでいたところに、インスタのストーリーで某ブランドの求人が流れてきた。それになんとなく応募してみたら採用されてしまったのだ。自分の何がよかったのか分からない。何が良くて採用されたのだろうか。服飾学生ならこの世に山ほどいるし、なんなら新しく入ったスタッフは現役の服飾学生だ。
自分にどんなパフォーマンスを求められているのか、それとも何も求められていないのか。
入社して早々に自分の立ち位置を見失っている。
情けない。
いろいろ思いついた時に書き出しては、そのまま放置している。この文章を書き出したのは5月なのに、もう6月になってしまった。梅雨だよ。憂鬱だ。
もう今年も半分終わっちゃったよ。早いよね。
今を生きることで精一杯だ。
軽い不整脈を患っていること。
息をするのも疲れること。
効いているか分からない薬を飲み続けていること。
毎朝目が覚める度に「あぁ。まだ生きてるんだ。」って思うこと。
できることならずっと寝ていたいって思っていること。
誰にも話せないまま終わりそうだね。
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