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【WildRift】衝撃の新戦術、セナサスDuo

 昨日から、上記の対抗戦が始まりました。初日はLPLの圧勝といっていい内容だったでしょう。チャンピオンプールを実装が遅れているLPL側に寄せたルールだったとはいえ、LPL側の底の深さを感じさせる結果でした。

 今日はその試合のなかで、LPL側が何度も起用して猛威を奮ったセナ&ナサスのDuoについて考察しようと思います。

概要

 あえてロールを定義するならセナSPのナサスAPCとなるのでしょうか。セナのパッシブを生かすため、基本的にはナサスがミニオンのラストヒットを取ります。

 セナは握撃ルーンを採用し、初手マナムネ→脅威系のビルドへ進みますが、これはそこまで特殊でもありません。それなりに火力が出るビルドであればなんでもいいと思われます。独特なのがナサスです。ルーンは生命の泉を採用し、ビルドは初手に冬の訪れ(涙鎧)を積んだ後、仮面クリセプ等のAPビルドへと進んでいきます。(SGのRush選手の動画ではエアリーを採用していましたが、基本の考え方は同じです。)

 立ち回りも、セナはそこまで特殊な動きをする訳ではないです。問題はナサス。基本的に、3スキルを主力として立ち回ります。一般的なソロレーン運用のナサスは、1スキルのスタックを貯めることを意識して立ち回りますが、この戦術のナサスはAPビルドに進むため、無理に貯めることはしないようです。

なぜ、セナサスなのか?

 ではなぜ、このDuoが採用されるのでしょうか。私が思うに、一番の理由は「セナというチャンピオンが強いから」だと思います。こういうと、「お前ついこの間までtwitterでセナは利敵ピックとか言ってたじゃねーか」と突っ込まれそうですが、私の中では矛盾しません。より丁寧に言うと、こうなります。

「セナというチャンピオンは強いが、弱みもはっきりしているので、その弱みをナサスで補うDuoが強いから」

セナの強みと弱み

 セナというチャンピオンは単体でみると非常に優秀なチャンピオンです。sp運用でもパッシブのおかげで火力が出ること、火力と両立してスキルの効果も非常に優秀なこと、の2点がざっくり言うとセナの強みです。

 ではセナの弱みとはなんでしょうか。ここでは、セナの代表的な「負けパターン」から弱みを考えていきます。セナの負けパターンは、2つあります。

①レーニングで有利を取るも、ガンクに刺さって崩壊する

②レーニングで負けてしまい、パッシブのスタックが溜まらない

 ①は、身体の弱いサポートにはありがちなことです。セナも逃げスキルがないわけではありませんが、ピールに特化したサポートと比べるとどうしても見劣りします。一般的なADCとDuoレーン起用した場合、敵JGにとってはこんなに美味しいレーンはありません。また、ゲームが進行した後も、全体的に柔らかい構成がネックになりがちです。

 私がランク戦では利敵ピックと言ったのも、この①の負け筋が非常に濃いと考えるからです。では、ガンクを警戒して、無難なレーン戦を志向するとどうでしょうか。そうすると、往々にして②の負け筋にハマります。

 ②は、パッシブにより成長するセナの強みの裏返しとも言えます。レーニングで不利をとり、タワー下でCSだけ取るような状況に追い込まれると、セナは腐ってしまいます。タンクとDuoしたときに陥りやすいのもこの②の負け筋になります。対面のADC+メイジSPにハラス負けしていまい、敵チャンピオンへのハラスでスタックを貯める機会を失ってしまっては、セナをピックした意味がなくなってしまうというものです。

ナサスのレーニング

 先ほどの①②の負け筋を両方ケアできるのが、概要で触れた独特な型のナサスです。

 ①に関しては、実はナサスもファイターのなかではガンク耐性がない方なのですが(笑)、少なくともADCよりは身体の強さと2スキルのデバフがあるため、マシといえます。昨日の試合では、生命の泉のよるヘルス管理や、ヒールやイグゾーストといったスペル選択によって、この部分を補強していました。

 ②に関してはどうでしょうか。サモリフでの「E上げナサス」をご存知の方には周知の事実ですが、ナサスの3スキルはレーニングでは非常に強力で、これを主体にして戦えばまず押し負けるということがありません。ソロレーンでは押したところでナサスにできることはあまりありませんが、今回の戦術であれば、相手がCSを必死に拾っている隙にセナがハラスをいれてスケーリングすることができます。

 マナの消費だけがネックになるので、涙ビルドに進んで対策します。パッシブ的には相性の良い涙杖ではなく、あえて涙鎧に進むのは、フルAPだと流石に貧弱すぎるということだと思われます。また、この型のナサスはスキル主体の立ち回りになるので、AHが大量に獲得できることも魅力です。

レーニングフェイズ終了後

 順調にレーニングフェイズを終了すれば、理想的に育ったセナが完成しているはずです。また、ファイタービルドほどの爆発力はないにしても、レイトチャンピオンに分類されるナサスもぬくぬくとCSを食べて成長しています。

 ここからも、焦らずにハラス中心で立ち回ります。ナサスは3スキルでダメージ+物防低下+泉マークをばらまいてヘルス有利を作っていきます。浮いた敵がいれば、ナサス2スキルの激重スロウやセナ2スキルのスネアでCCチェインを狙い、キャッチします。相手に無理やり当たられても、ナサスはウルトを発動すればAPビルドでもそれなりに耐久力があり、対応できます。

 そうこうしているうちに、セナとナサスのスケーリングは進み続け、有利が広がっていく、という寸法です。以上が、セナサスDuoの強みである、と考えられます。


 LCK vs LPLはあと3日間続きます。我々を驚かせる新たなメタが他にも登場するのか?注目ですね。

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