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しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第50回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈ロックギタリスト編〈2〉ジミー・ペイジ④〉~「BBCライブの移民の歌のギターソロのすげえスピード感、どっからそんなフレーズ思いついたのかって…クラシックっぽいディープパープルとかさ、違いすぎてたよね(笑)」「やっぱり独創的に感じたよね。弾けるかもしれないけど、思いつかない…レッドツェッペリンの曲にきこえない。ジミーペイジを真似はむずかしいんだよね。ジミー桜井さんってすごいと思うよ(笑)」~」

模話1「ジミーペイジのライブの話ね」

模話2「レッド・ツェッペリンは知らないけど、カバーディルにプラントは見に行ったんでしょ?」

模話1「うん、プラントは東京は全部見たよ」

模話2「どうだった?」

模話1「うん、感動は特になかったけどね。自分が聴いてきた音楽のアーティストが自分の曲をどのくらいいまでも弾けるのか確認しに行った感じ?」

模話2「印象に残ったのは?」

模話1「カバーディルペイジのときはホワイトサマーよかったんだよね。あとカバーディルさんはすごく努力してるのが伝わってきてよかった。ロックンロールは原曲ほぼ完全コピーでたまげた。ロバートさんは歌えないのに(笑)」

模話2「ジミーペイジの出来は?」

模話1「たぶん、練習した感じはあったかな。もちろん、来日前にアルバムをリリースしているしね。演奏をしないとすぐ衰えるタイプなんじゃないかなという気がしたね」

模話2「まあ、ベックみたいに運動神経いい感じじゃないよね(笑)」

模話1「生粋のギター小僧ではないよな。たぶん。でも、いろいろいわれてるけど、あれだけ弾ければ十分だと思うけど、かわいそうだよね」

模話2「BBCの昔、20代にFMで録音して聴きまくったライブあるじゃな~い?」

模話1「うん。20代は、そのライブにフィジカルグラフフィティばっかり聴いていたくらい好きだったよ」

模話2「いま聴くと結構ミストーン多くてさ、人前で弾くのに緊張して失敗しやすい人なのかなと思ったくらい。確かに、下手でライブでちゃんと弾けてないっていう人間が多かったことも再確認できたよ。同時に、アイデアは豊富で、うまい人ってあんまり独創的なアドリブする人はロック系ではそんなに多くないのかなって感じもしたよ。そのくらい、気の利いたギターフレーズがいっぱいでてくる人だよね」

模話1「前にもちょっとふれたけど、レッドツェッペリンのアルバム初めて聴いたときは、それまで聴いたロックのギターソロと異質だったからね。ブラックドッグのギターソロって、これはいったいタイミングが合っているのか? ずれすぎていてこれは音楽なのか?とかとまどったもん(笑)」

模話2「BBCライブの移民の歌のギターソロのすげえスピード感、どっからそんなフレーズ思いついたのかって、ほんとに似たものは当時はわからなかったんだよね。いわゆるヘビメタや英国ハードロックで有名なものでクラシックっぽいディープパープルとかさ、違いすぎてたよね(笑)」

模話1「永遠の詩のライブでもさ、ノークオーターとかの不思議フレーズ。考えてみると、移民の歌も似てるかもしれないが(笑)、やっぱり独創的に感じたよね。弾けるかもしれないけど、思いつかない…うまいやつに弾いてもらってもレッドツェッペリンの曲にきこえなかったんだよね。ジミーペイジを真似はむずかしいんだよね。ジミー桜井さんってすごいと思うよ(笑)」

模話2「BBCライブのサンキューのギターソロをもわくんは1位にしてたね?」

模話1「あの当時、すげえと思ったよ。とにかくボンゾのドラムがアルバムテイクよりはるかにすばらしかったと感じたね。バンドのライブが頻繁に行われていたころだし、バンドの勢いがすごかった。少し、ずれるとこも含めて圧倒的だったね。ギターソロも天国への階段よりもずっと好きかな。こんなギターソロのフレーズの独創性はすばらしいと思うよ。神聖な感じ、D/Ⅽを含むとぶ音の効果もあり、教会のパイプオルガンきいてるような感じだったかな…当時は」

模話2「ロバートプラントもいいよね」

模話1「自作曲だしね。喉もまだこわれてないし、美しい楽曲だよね」

模話2「ライブ演奏でのジミーペイジはどう思う?」

模話1「ストラップもっと上げてたら、もう少しミストーン少なかったと思う(笑)」

模話2「でも、初期のライブパフォーマンスはかっこいいよね」

模話1「1973年の永遠の詩でも、いい演奏はあるよな。オーシャンはよく見るけどね。ボンゾのドラミングも最高だし。アクション含めてかっこいいよ」

模話2「ロックンロールの感じもいいよね」

模話1「レッドツェッペリンの曲は難しいし、ジミーペイジはフルサウンドアレンジというか…ライブではギター1本で、基本はすべてのサウンドを再現しなきゃいけないから、ギターソロだってフルサウンド的にバッキングしながらソロを弾いているようなプレイなんだよね。ブルースマンやヒルビリーのギタリストの弾き方でもあるのかもね。祭典の日だってギター1本とは思えない装飾的なサウンドに仕上がっているしね…ブライアンメイも近いかな? 4人のバンドでギターベースドラムしかないと、音が薄くなるから、3人の奏者の工夫ってのはあるだろうしね」

模話2「ジョンポールジョーンズの存在は大きいよね」

模話1「マンドリンとか、ひょっとしたら、アコースティックギターでもジョンジーのほうがうまいかもしれないしね(笑)。キーボードもひけて、ベースもボクたちもわからないすごい技術や工夫があるんだと思うよ」

模話2「ゴーイングトゥカリフォルニアのマンドリン? あれいいよね」

模話1「ドラッグもやらないし、現役でもっとも長生きだったのはジョンジーだよね。パフォーマンスからいっても、もっとも耐久力のあるメンバーだったんだね」

模話2「後期のライブは確かに、初期のライブと比べちゃうと気の毒だけどね…レコードのクオリティは出せてないよね」

模話1「楽曲は、他でも言ったけど、フィジカルグラフフィティあたりがいちばん魅力的なんだけどね。ライブでは、スタジオのに比べたら、衰えは感じざるをえないね」

模話2「俺の罪とか、ライブで難しいだろうね。でも、結構すきだったけどね。トレインケプタローリンはもうひとつだけど」

模話1「トレインケプタローリンは最初に4人が集まったときにやったらしいけど、ヤードバーズ時代にベックが抜けた時期のジミーペイジのライブのトレインケプタローリンは最高だけどね。あのスピード感って、あの時期だけの良さだよね」

模話2「当時、1弦にバンジョーの弦を張ってる頃かな? あの音は独特だよね」

模話1「ポールコゾフなみにビブラートかかってて、ユニークな音だったね。レッドツェッペリンでは、やめたってことかな?」

模話2「事実はわかんないけど、ヤードバーズ時代のメンバーの演奏力とレッドツェッペリンのメンバーの演奏力の違いもあったりして」

模話1「話変わるけど1972年のレッドツェッペリンをみた人からの話でさ、1曲目で後ろ向きの白のドラゴン刺繡の衣装を着たジミーペイジがギターソロ弾きまくって…終わったと同時にロックンロールが始まったらしいよ。夫婦で見に行ったひとに聴いたけど、とにかく優雅に弾くんだってさ。エレガントだったらしいよ、ジミーペイジは(笑)」

模話2「むんじぇいんそっくりの白髪の日本人のじいさんみたいになったけどね(笑)」

模話1「チャーさんが言ってたけど、三大ギタリストでいちばんしあわせなのはジミーペイジだって」

模話2「なんで?」

模話1「ほかの二人は、個人でずっとベックとしてクラプトンとして歩まなきゃならなかったけど…ジミーペイジはレッドツェッペリンをつくったからだって」

模話2「まあ、ジミーペイジはレッドツェッペリンの前に、セッションギタリストとして、プロデューサーとして成功した実績もあるし、二人とはタイプが違うんだけどね」

模話1「いまだに、レッドツェッペリンって騒がれて、新しいファンが生まれていくバンドの創始者なんだから、幸せなのかもね。ロックの殿堂も入ってるし」

模話2「ケネディのなんちゃらでもね。そのときハートの天国への階段はすごかったけどね。続く~」