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しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第117回 ロック対談_だぶる模話模話模話~〈ロック再入門編_日本のロック、ポップス1【じわっと、とべる曲① 遠藤賢司_雨あがりのビル街、はっぴいえんど_無風状態、12月の雨の日、 バズ(BUZZ)ケンと_ケンとメリー~愛と風のように~ ほか】〉~」

模話1「ロック再入門編だよ」

模話2「再ってなによ?」

模話1「ロック入門ってのもなんだか上から感あるじゃん?」

模話2「気にしすぎじゃない? ロックの知識って幅があるもんねえ」

模話1「今回改めて、動画で久しぶりに見聞きすると…知らなかったこといっぱいあるなあって。それで改めて初めから聴くような気持ちで聴いてみようかなって…まあ、初心回帰って感じかな?」

模話2「謙遜もしすぎだといやらしいぞ(笑)」

模話1「そうだね。まあ、いまさら聞けないと同じ感じで…みのさんみたいにさ…よく聴いたものでも改めて聴くと違う感じに聴けるって感じ…いいなあっておもってさ」

模話2「勉強好きだもんね(笑)」

模話1「まあね。結構間違って覚えてたことがあってさ…いま情報が入りやすいから…昔のレビューでも間違って書かれてたことだとか噂が違ってたとかピートタウンゼントは嘘言ってたとかあるじゃん?(笑)」

模話2「ロジャーダルトリーが、彼は言うことがよく変わるって言ってたような気がするね(笑)」

模話1「ジョンレノンだって、霊界通信(笑)したら、それは言いすぎてたとか、ポールに嫉妬して意地悪く言っていたとかあるんじゃないかと思うんだよね」

模話2「アーティストはナイーブなタイプもいるしねえ。いいんじゃない? そういうことが味があるというジャンルでもあるし。話が長いから1曲目をお願いします」

模話1「じわっと、とべる曲、いよいよ日本ロック・ポップス編だよ。では記念すべき1曲目は遠藤賢司さんで〈雨上がりのビル街《僕は待ちすぎてとても疲れてしまった》〉です」

雨あがりのビル街 《僕は待ちすぎてとても疲れてしまった》- 遠藤賢司 1970


Happy End - Ame-agari no Biru-gai


雨あがりのビル街 (Live)サニーデイ・サービス × カーネーション × 岸田繁


模話2「日本ロックとは思えないほど…モンタレーに出てましたって言っても通用しそうな素晴らしい曲ですねえ」

模話1「とべるよねこれは」

模話2「でも、やっぱり原曲がすばらしいから、誰がやっても素晴らしい作品になるのでしょう。はっぴいえんどのファーストアルバムに最初は収録される予定だったそうだね」

模話1「モビーグレープとか西海岸のサイケっぽい感じすごいね。鈴木茂さんのギターがすばらしい。遠藤賢司さんのファーストアルバムはほぼ大瀧詠一さんのいないはっぴいえんどがバックなので…ある意味はっぴいえんどのアルバムみたいな感じもあるね」

模話2「いやあ、遠藤賢司さんの楽曲の良さがあってのことだね。エンケンさんのサインいりのファーストアルバムはコレクターの人に譲ったんだっけ?」

模話1「覚えてない(笑)。まあ、音の記憶で十分だよ。サインしてもらったとき何きいても『ニャー』としか言ってくれなかったけどね(笑)。映画の試写会の時かなあ?」

模話2「続いてのじわっと、とべる曲は?」

模話1「金延幸子さんの〈み空〉に久保田麻琴さんの〈汽車〉です」

金延幸子 / み空 1972


Makoto Kubota - Machibouke (1973)
汽車 5:35


模話2「アメリカっぽいね。ジョニミッチェルとかザ・バンドとかさ…うまいね。あの頃のひとたちって。この手のはあんまり聴いてないでしょ? もわくんは…」

模話1「そうだね。たまたま60年代から70年代の初期の音楽を聴いているうちにたまたま知ったり、教えてもらったり、気になった買ってみたりしたときに…たまたまいいなあって思った曲だね。あんまり、彼彼女の周辺にはそこまでの興味はないね」

模話2「一時期細野晴臣さんに興味もったときの周辺って感じだね」

模話1「その通り。細野さんがアメリカの音楽に精通してたしさ…杉林さんが…くじあいらのね…種とも子さんのライブのゲストが杉林さんで…インディーズナイトの頃の3人のときのくじらは見たことあったけどね。ゲスト出てきたときに『細野さんの元おっかけだった』って話でさ…二人でYellow Magic Carnivalを歌ったんだよ。それが『これはとぶ音が入っている音楽だな』と直感があってさ」

YELLOW MAGIC CARNIVAL · ティン・パン・アレー 1975
アルバム名:キャラメル・ママ


模話2「なるほど。イエローマジックってのがYMOにつながってくっていわれてる曲だよね」

模話1「細野さんには一貫性あるだろうし、そういわれてるのも知ってるけど…YMOに興味があんまりないんだよね。細野さんへの興味はこのあたりで終わるって感じです。やっぱり、はっぴいえんどからこの曲までのアメリカンロックへの関わりってのが好きだったかな?」

模話2「細野さんはいい曲いっぱいあるよね。松田聖子作品とかも…ばつぐんの出来だよね。はっぴいえんどの延長みたいなもんなのかね?」

松田聖子 ガラスの林檎 1983
松本隆(作詞)細野晴臣(作曲)


模話1「とはいえ、細野晴臣さんの作品はベスト意外、はっぴいえんどかホソノハウスしかちゃんと聴いてないからねえ~。そこまで深く聴いてないって感じですねえ」

模話2「もわくんの中の細野晴臣さんのじわっと、とべる曲の最高のやつは何?」

模話1「そりゃあ、もう〈無風状態〉にとどめをさす。これは日本のロックの中でも最高のとべる曲じゃないかな? はっぴいえんどの中でも傑作だと思う。かなり細野晴臣さんのソロっぽいけどね。あとははっぴいえんどのファーストアルバムの〈はっぴいえんど〉はジミヘンのアーユーエクスペリエンスドみたいにとべる曲だね」

はっぴいえんど 無風状態 1973


はっぴいえんど はっぴいえんど 1970


模話2「はっぴいえんどのじわっと、とべる曲はほかにはあるの?」

模話1「いくつかあるんだけど…まずはこの曲。〈12月の雨の日〉ってのは初めてLP借りてきて聴いたときにショック受けた曲でさ…とんだね。ギターも印象的だし…エンディングとか最高だった。25歳くらいだったけど…洋楽ばっかり聴いてたから…日本ロックを聴くきっかけになりましたね。実際には音が悪いから…この曲意外あんまりぴんとこなかったんだけどね。聴いているうちにいい気持ちになってきました(笑)」

はっぴいえんど - 12月の雨の日 1970


模話2「余談だけど…アルバムジャケットのイラストの高円寺の細い商店街にある製麺所の暖簾は見たもんね」

模話1「いまもあんのかな? 昔は立ち食いできたんだけどね。ニューバーグっていうハンバーグ定食の店くらいしか行かなかったから…アルバム見てから意識して見に行ったけどね。林静一さんの絵がいいよね。サイケっぽいやつをもう1曲。松本隆さん作詞で大瀧詠一さんの曲で〈かくれんぼ〉」

Happy End - はっぴいえんど - 02 かくれんぼ 1970

模話2「音がいまいちだけど…よく聴くとバラエティーに富んでるし…ビートルズやモビーグレープ、バッファロースプリングフィールドに確かに通じる多岐にわたる世界だねえ。前作オリジナル曲でしかも歌詞が日本語…1970年にこれは驚異的かな?」

模話1「最後に…ボクがこの手の曲にたどり着く最初の出会いの曲といえる…バズのケンとメリー~愛と風のように~ スカイラインで、今夜はお別れです」

ケンとメリー~愛と風のように~ バズ(BUZZ) 
スカイライン CM (1972年)

模話2「続く~」


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