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しゅうかつロック、ボクにも言わせて 「第52回 ロック対談_だぶる模話模話模話〈ロック名盤編〈2〉期待してなかったのに掘り出し物だったアルバム①〉~「意外な掘り出し物は?」「先輩のテープから羅列すると…スティーブハーリー&コックニーレーベルのラブズアプリマドンナっていうアルバムのテープがよかったのよね」「先輩の趣味がよかったのね」「そうだね。ロキシーミュージックは海賊盤含めて、全部あったよ。ノイとかカンとかホルガーチューカイのテープもあったくらいだから…勉強になったね」~」

模話1「ポジティブ系で掘り出し物アルバムだよ」

模話2「けっこうあるよね」

模話1「だいたい、弟子系だからさ(笑)、先輩からいただいた大量のテープだとか、マニア友人からもらったり、録音してくれたアルバムの中には掘り出し物はたくさんあったよ」

模話2「例えばなによのさ?」

模話1「ホールアンドオーツのH2Оとかさ」

模話2「自分からはいかないジャンルだよね」

模話1「うん。あと、ジョージャクソンね。ステッピンアウトしか聴いたことなかったら…先輩から2枚分のテープもらってさ。でも、ステッピンアウトばっかり聴いたかな? 結局(笑)」

模話2「英国のジョージャクソンは置いといて、アメリカンポップスって、なかなか周りの音楽仲間では興味対象外のところあったもんね」

模話1「やっぱり、大学のときはニューウエーブだから…まず、英国パンクニューウェーブ系だからさ」

模話2「ニューオーダーとかキュアーとかパブリックイメージリミテッドとかヤズーとかスリッツとかね」

模話1「ヴァンヘイレンとか実は好きだったけどさ(笑)」

模話2「1984のときだしね。ジャンプにパナマだよね」

模話1「考えてみると、自分はヘビメタ聴いてた過去を隠そうとしつつ、周りのハードロック好きなやつと仲良くなって…どっちつかずみたいな時期だったかな(笑)。蝙蝠みたいな感じだな…他人軸でやだな~」

模話2「なんでも聴きゃあよかったと思うけどね。肩肘はるのが当時の知ったかぶり人間たちのスタンスだったしね」

模話1「やっぱり、バンドやってるやつって、そういう蝙蝠みたいな聴き方あんまりしないから、気が合ったかな。結構バンドやってる先輩とかと話すと『クイーンのファーストのサンアンドドーターの海賊盤のライブはかっこいいと思わん?』とかさ、ジョンのヤーブルースがいいとか、鮎川誠かっこいいから学園祭見に行こうとかさ…下世話にロック好きな感じで楽しかったんだよね」

模話2「反対に、苦手だったのは?」

模話1「頭いい人たちの趣味に付き合うっていうか…対抗意識あるから、こっちも知りもしないのに、知ったかぶりして論戦しなきゃいけないような話がいやだったよ。あの頃さ、大学だと論争っていうか大して知りもしないし、それ以前に好きでもないのにロック知識とか理論ふっかけてくる先輩はいたんだよね。よせばいいのに、なんかがんばっている自分もいやだったな(笑)」

模話2「せのびロックだね(笑)。その程度だったと思うよ…大半は」

模話1「だから、実際の音源聴いたり、ライブ映像をみたり、ライブをみたりってのは必要だったんだよね。だいたい、結構見たことない、聴いたことない癖に知ったかぶりしてるやつ結構いたからさ…いや、自分も同レベルだったな(笑)。それから逃れられたのは、実際に音楽体験を積んだからなんだよね。当たり前だけど。『聴いたことあんの? 聴いても見てもいないくせに何いってんの? じゃあ、あのアルバムのどの曲が好き?』だけで、撃退できるようになったからさ…だいたい、ちゃんと聴いてないんだよ。知ったかぶりするやつは…まあ、自分も多分にそういう傾向があったから、それを矯正して、高いレベルにもっていきたかったんだよね。大げさだけど(笑)」

模話2「実際に当時は、日本でのアルバム発売してないアーティストもいたし、CDが普及する前は情報はほんとに少ないというか、一握りの人たちしか知らなかったんだよね」

模話1「西新宿のレコード街も、結構勇気いったんだよな…いまはなんてことないけど(笑)」

模話2「努力のかいあって、いつの間にかロックに詳しい人の部類に入っていたわけよね? 3人の師匠がいたにせよ。まあ、それはそれとして、今日のテーマの掘り出し物の続きは?」

模話1「そうね。意外にはまったのが、ブロンディ。一時期、輸入盤の1000円くらいのやつ買ったら、曲がいいし結構王道かよって(笑)」

模話2「先輩のテープは初期のパンクっぽいやつだったからね」

模話1「ハングオンナテレフォンがいちばん好き」

模話2「ほかは?」

模話1「10㏄だね。これは渋谷さんがFMで取り上げたこともあったけど」

模話2「ハードロックまでいかないけど、ロックっぽいポップスってやっぱり、飽きないのよね。意外と。リンゼイバッキンガム以降のフリートウッドマックとかね」

模話1「でも、やっぱり、元々フリートウッドマックはブルースバンド出発でしょ? そういう結構ディープなサウンド出発のポップスは単なるポップスとは違う感じだよね」

模話2「あと、意外な掘り出し物は?」

模話1「先輩のテープから羅列すると…スティーブハーリー&コックニーレーベルのラブズアプリマドンナっていうアルバムのテープがよかったのよね」

模話2「先輩の趣味がよかったのね」

模話1「そうだね。テレビジョンのセカンドとか、ローデッドとかも先輩のテープだったんだよね。ロキシーミュージックは海賊盤含めて、全部あったよ。ある時先輩と会ってロキシーの話したら、『アヴァロン』はロキシーとは思えないほどかわっちゃって途中で聴くのやめた』って言ってたくらい。ノイとかカンとかホルガーチューカイのテープもあったくらいだから、俺とはかなり趣味が違っていたんだよね…今思えば。でも、勉強になったね」

模話2「努力家だね(笑)。他人軸ではあるものの」

模話1「先輩にあわなきゃ、パブリックイメージリミテッドをサンプラザに見に行ったりはしなかったかもしれないしね…ついでに『先輩からの掘り出し物』羅列して終わります。デヴィッド・ボウイのハンキードリー(チェインジズ収録)、クリムゾンUSAライブ、ジョンウェットン時代のキングクリムゾンのアルバム、ブライアンフェリーのソロアルバム数枚、ベルベットアンダーグラウンドローデッドとかかな? あと、違う先輩の可能性もあるけど…REMのマーマー、はまった~、有明エムザも武道館も見たよ」

模話2「使わない筋肉を先に鍛えた感じだね(笑)。続く~」