名残メシ【vol.08】玉屋@十条
後継者問題や都市開発によって、多くの個人店が存続の危機にある。
かつて足しげく通い、胃袋を満たしてくれた馴染みの店。
歴史の幕を下ろすことが決まった名店を訪ね、思い出の味を堪能しつつ、感謝とともに惜別したい。
さて、今回うかがったのは十条の玉屋さん。取り急ぎ店頭にはられた紙を紹介しておこう。
令和5年3月19日を持って閉店
うかがったのは3月15日。店頭には張り紙があった。創業は昭和32年とあるので、筆者よりも一つ年上。
このお店、とても思い入れのあるお店であるので、そのあたりをくわしく語っていきたい。
まず、北尾トロから町中華のというワードを初めて聞いて、筆者の頭に浮かんだのは玉屋さんの店構えだった。
散歩の途中、さまざまな飲食店の外観を撮影するのも筆者のライフワークのひとつで、趣のある商店街の外観をカメラに収めていた。玉屋さんも何度も前を通り、いい店構えだなぁ、いつかは入りたいと思っていた。そして、最初にうかがったのは2016年1月19日だ。
町中華探検隊は各街を巡るのはアタックと呼ばれていたが、「十条アタック」が行われたとき、筆者、きたおとろ、あきやまみみこの3隊員が玉屋さんを訪問。
3人でいろいろ注文したが、どれもおいしく、びっくり。
カレーライスとラーメンがおいしかったが、この日食べなかったカレーラーメンもお美味しいはずだと後日、カレーラーメンを食べにうかがった。その後、『散歩の達人』で取材をさせていただいたり、テレビでも紹介させていただき、とてもお世話になった。
そして、こんな記事も書かせていただいた。
そんな玉屋さんが閉店までのカウントダウンを始めたというのを知ったのは店主さんからのショートメールだった。
というわけでやってきたのは3月15日の13時50分で6人の並び。
2時過ぎには店内に着席。ラーメンを注文。母娘の2人だけでやってらっしゃるので、時間はかかるけれど、みなさんじっと待っている。
で、いただいたのがこちらの仙人ラーメン。
ごちそうさまでした。
店頭の張り紙は後半がある。