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夏みかんは生り放題

父から相続したボロアパートの敷地に夏みかんの木が2本生えていて、冬から実がなり始め、春になると食べ頃になってきます。
冬から春にかけて実がなりますが、夏に流通するので”夏みかん”と呼ばれるそうです。
そんなことより、果物ってやつは一斉に実がなって、一斉に食べ頃になるから始末におけません。

子どもの頃、細々ながら農業をやっていた時はスイカやイチゴも育てていました。
スイカは1ヶ月くらいかけて次々に成熟していき、ピークには日に10個以上は採れていました。
特に売ってもいなかったし、近所に配るとしても、多くが同じような農家だったので配ることもできず、家族や親戚たちで消費していました。
1シーズンで家族ひとり20個くらいは食べていたかもしれません。
スイカ農家ほどではありませんが、人が一生のうちに食べるスイカの量の10倍以上を子ども時代に食べたでしょう。
なので自家製スイカを食べなくなって40年以上経った今でも、スイカに対しては、どこかで「イナフ!」という気持ちでいます。

そう言えば昔、付き合っていた彼女の実家へ遊びに行った時のこと、彼女のお母さんからスイカを出されたことがありました。
スイカに対して渇望感がゼロのボクは、いつものように赤い部分を2センチ以上残して食べました。
皮に近いあたりは色が赤くてもほとんど甘味がなく、食べてもお腹がふくれるだけなので深くは食べないのです。
後で聞いたところ、彼女のお母さんはそんなボクの食べ方を見て「何て上品に食べる人なの。きっと育ちがいいのでしょう」と、たいそう感心したそうです。
男はスイカを飽きるほど食べておけ、義母からの覚えがめでたくなるから、という話でした。
それはともかく、夏みかんです。

今年は大豊作となりました。
昨年は2本のうち1本には全く実がならず、ハテ枯れる前兆かと思ったのですが、今年は2本とも実る実るの生り放題になってしまいました。
試しに1個取って食べてみると、みずみずしくて美味しいです。
さっそく高枝切り鋏と脚立をかついで収穫してきました。
2日間かけて300個ほどを。
しまいには脚立の最上部に立って命懸けになって切りまくりました。
それでも届かない上の方の100個ほどが残っています。たぶん高所作業車(電柱工事のやつ)を借りないと無理だと思います。
今調べたら免許が必要でしたが。

下の方は採った後
収穫前写真を撮り忘れてクヨクヨしてます

ただ落ち着いて家で食したところ、まだ若いかな、甘みがもう一つかな、という味でした。
外で食べると何でも2割増しになりますね。コロッケは特にそうかな。
まずは家に持ち帰って食べるべきでした。
そう言えば、去年もおととしも近所の詳しい人に「まだ早いんじゃないですか」って言われてました。
大量に生っていて、暖かくなってきたら我慢ができなくなるのです。
毎年早めに採ってしまいます。

2日目の収穫分の一部
もちろん無農薬
アパートや近所の人たちに配ってもまだ余ります

それでも若い分、薄皮のまま食べられます。
外側の白いスジもクセがないので食べても気になりません。
がんがん口に放り込んでは、スイカのようにぷっぷっとタネを吹き飛ばします。
こうやって豪快に食べていると、次は誰に感心されるかな。
さて今回は牧歌的なまま終わることにしましょう。
ボクらしくなくnoteらしい記事になったかな。そうでもないか。それではまた。


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