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破壊せよ! 自分の中のハカイダー現る

先日ついに離れと石垣の解体に着手しました。
その跡にガレージを作ります。
5m×9mほどの広さになります。
乗用車3台は余裕で停められるでしょう。
リムジンと馬車が同時に来ても何とかなりそうです。

母と2人で住んでいるこの家は角地にあり、面する道はどちらも車1台がようやく通れる幅ですが、一方通行ではありません。
我が家は100坪以上の敷地があるのに、駐車スペースを作らなかったので、車の乗り降りをその狭い道でするしかありませんでした。
なのでデイサービス送迎車などの乗降時には道をふさいでしまいます。
ハイエース級の大型車が来ると、自転車はおろか歩行者でさえ待たせてしまいます。
おまけに母は足が悪く、動きが亀のようにゆっくりです。

なのでなるべく車を待たさないようスタンバイするのが日々のストレスとなっていました。
朝には母がトイレに籠るなどタイミングが悪くならないよう、いろいろと段取りをすませておき、車が来る時間には母を連れて玄関先で出撃態勢をとります。
夕方にはボクの方がトイレ中にならず、玄関チャイムは聞き逃さず、すぐさま駆けつけられるよう迎撃態勢を整えておくのです。
週3ですがチクチクとしんどい。

その我が家は2階建の母屋と平屋の離れ(別邸)に分かれていて、離れは角地側に建っています。
しかも強固な石垣が敷地いっぱいにせり出し、母屋と離れを囲んでいます。
周囲は狭い道です。
籠城には最適な要塞のような家です。
これでは解体や建て替えなどの大掛かりな工事をしようにも簡単ではありません。
重機を入れにくく、長時間トラックを横付けできないからです。
なぜそんなことになったのか、事情は複雑なので省略しますが(うーん、亡きオトンめ)。

さて最近、母の運動機能は徐々に衰えているように思います。
数ヶ月前より立ち上がるのに難儀したり、歩き出す第一歩が出にくくなっている感じです。
早晩いずれ車椅子生活となるでしょう。
車の乗降はさらに時間がかかることになるのは必至です。
さらに寝たきりになったら、訪問入浴サービスなども厄介なことになるでしょう。

要するに、このままずるずる放置していてはいけない、ということなのでした。
そしてついに先日、よーし、ええーいと決断したのです。
解体のプロに頼むことにしました。
いちおう3社に相見積をして。
そして頼んだプロは、さすがにプロでした。
解体は困難と思っていましたが、そこは何とかしてくれました。
通行止めの手配調整をし、100軒以上にビラを撒き、苦情などは軽くいなし、隣地に停まっている車を移動してもらって駐車スペースを確保し、各所に人員を配置し迂回を誘導し、ユンボ(ショベルカー)を投入し、トラックを横付けし、むくつけき大男たちがやって来て、わっしょいわっしょいバキバキドガガガガガガと解体してくれたのです。
いやー爽快でした。
支払わなければならない費用(思っていた倍だった)は置いといて、これからは安心平穏です。日々のストレスから解放されそうです。
素早い大きな決断ってキモチイイ!
問題を先送りしないってこんなに清々しいだなんて、もっと早くに気づくのであった。

思えば勉強にしても、仕事にしても、先送りばかりしていた人生でした。
”まあ何とかなるわい”と思っていて、ギリギリまで放置しておくのが常でした。
今回は珍しくスパッと決断できました。
おそらく、工夫しようが何をしようが何ともならない、幸運にも好転するなんてことはない、ということが明確だったからでしょう。
ぐずぐずしていたら日々のストレスも増えていき、円安やらインフレも進んで工事代金も高くなっていったことでしょう。

いや。それだけではないな。
おそらく離れを解体したかったのだと思います。
破壊したかったんだ。
平屋のくせに妙に存在感のあった離れ(昔は納屋;農機具用倉庫だった)を壊したかったんだ。
ボクには破壊願望があるのです。
以前似たようなこと(ドロップアウト願望)を書きました。
それと同様に破壊は楽しいしキモチイイ。
ハカイダーを思い出しました。知りませんか。
一番好きなヒーローもののキャラクターです。
人造人間キカイダーの宿敵です。
脳ミソむき出しな怪人です。時々脳の血液を入れ替えてあげないといけません。
まだまだいっぱい書きたいがやめておこう。

そして解体ついでにたくさんのモノを捨てられました。
通常の一般ゴミに捨てにくい古くて大量の布団、座布団、絨毯、座卓、座椅子などなど。
そして本人以外には無価値な夥しい量の父の思い出の品々。 
それらをたくさん捨てることができて爽快でした。(捨てたいものはまだまだあるけど)

何もないスッキリした空間は自分にとって「快」なのでしょう。
ゴミ屋敷に住んでいるような人は、快不快の感度がボクとはまるっきり逆なんだろうな。
今回も「不快」を排除して「快なこと」を目指しただけということです。
破壊願望と廃棄願望を叶えられることがわかっていたので、先送りするはずがなかったのでした。
さらに続けて母屋も破壊したりして。するかもなー。ハカイしたいなー。

しかししかし、いろいろスッキリしたのだけど、意外なところに落とし穴がありました。ちょっとした不快があったのです。
長くなりそうなので次回にしましょう。
投稿が久しぶりすぎてオチも笑いも何もないのでした。
仕方ないので歌って誤魔化そう。
♪俺の名は 俺の名は ハカイダー!
♪破壊せよ! 破壊せよ!
それではまた。

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