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 ひとりぼっちのヒヨドリ その24

   前のお話 ➡ ひとりぼっちのヒヨドリ その23



夕方来たひよちゃん。
ユスラウメの木の枝から何か見付けたのか
根元に飛び降りた瞬間、
その背中に何者かひよちゃんと同じくらいの大きさの鳥が
サーーッと飛びついた (◎o◎) !
と同時にひよちゃんは飛び去ってしまった。
そしてその何か分からない鳥も
あとを追うように同じ方角に飛んで行った。



  エーッ、何者?!
  大きさと羽根色見ると ヒヨドリ?

  襲われたの?

  
本当に一瞬の出来事だったけど、
今思い返すと
ひよちゃんより一回り大きくて、
拡げた羽根は茶色で広げた尾が長くて
胴体が灰色だったのは間違いない。

   ・・・と思う。

ほかにこの辺りにこれに似た小鳥は

  ・・・・・居ないよねえ。



   ひよちゃんに飛びついたのは、
   オスヒヨドリだったと思う。
    ん?大柄なメスヒヨかな ?・・・

   もしかして、
   ひよちゃんに一目ぼれしたオスヒヨ? 

   まさかねえ。
   突然飛びつくなんて求愛行動は無いでしょう。


そこで、オスヒヨドリの求愛行動について
ネット検索してみた。


殆ど求愛の鳴き声についての記事や動画などで、
中に、「羽根を広げて求愛」の記述があった。


  でも、
  「羽根を広げて求愛」ったって
  きっと向き合って羽を広げるんでしょ?
  いきなり飛びついて求愛するなんてのは
  ちょっと有り得ないね。

  

あの時は確か足でひよちゃんの背中に
いきなりつかみかかったって感じだった。

 
   やっぱりほかのメスヒヨドリが攻撃したのかなあ・・・
   ひよちゃんのテリトリーを奪いに来たの?!

   ダメよーお、(; ・`д・´)
   ここはひよちゃんのテリトリーなの!


    
ひよちゃんは
去年毎日のように来てた時と違って、
いつも落ち着かなくて
ときどき何も食べずに行ってしまったりするのは
もしかしたら場所が悪いのかもと思い、
縁台から
以前のようにグミの木の枝に移してみた。


すると何てことか、
やって来るなりすぐグミの木の枝に座り込んで
わき目もふらずエサを食べ始めて、
ほとんど食べて行ってしまった!

   ああ、ゴメンゴメン!
   ワルカッタ。
   縁台は怖かったのね。

   後ろからそーっと猫が来たりしたら
   逃げるのに間に合わないし

   それに見晴らしが悪いから
   上空に鷹なんかが来ても気付きにくいしね!

   そうかあ、
   早く気が付いて上げなくちゃいけなかった。
               
   ホントにごめん。


翌朝は、
グレープフルーツを剝いて
房の皮も剥いて小さくちぎって、
りんごを小さく刻んだのと一緒に
グミの木の枝に取り付けた
ひよちゃんのエサ用のカゴに入れておいてみた。

ワタシにしては上出来の手製のカゴ (*^。^*)
(とは言っても縦長のカゴをハサミで切って縁取りしただけ)



「きっとグレープフルーツより
  甘いリンゴの方が好きなんでしょうね」

と思っていたら、
来るなりせっせと食べて行ったのは
グレープフルーツの方だった。


  あれ?
  あんまり甘くないグレープフルーツの方が美味しいの?


  ミカンの房と皮を小さく切ったのを一緒に入れておいた時は
  皮だけ食べて行ったよねえ・・・
  結構甘くておいしいミカンだったのに
  
  あ、そうかあ
  その時々で体が要求する栄養が違うってこと?




そう言えば、

去年の夏に来てた時は
スズメたちと一緒に麦飯とか
玄米ご飯なんかも食べてたのに、
この頃穀類をあれこれ置いてみても
あんまり食べない。

  やっぱり
  その時々で体が要求するものを食べるのかな?

  あ、そうそう
  グミの実は渋いけど
  身体の為に必要なだけ食べて
  あとは見向きもせずに行っちゃうんだっけ。
  考えて選ぶわけじゃなくて
  本能で選ぶのね!

     参照
      👇
    その16
   

   つ づ く 

       👇
   ひとりぼっちのヒヨドリ その25

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