『Danger zone』ジャンル:青春

これは私の実体験です。

私がまだ小学生の頃は、男とか女といった意識も薄く、男女関係なくみんなで遊んでいました

ある日私は、幼馴染の女の子の家にスーパーマリオ64DSをやるためだけに遊びに行きました。彼女と私は、中学生になってから(一瞬ですが)付き合うくらい仲が良かったのです。

狂ったように「たかいたかいマウンテン」のスライダーを繰り返しプレイする私の耳に、あの悪魔たちの声が聞こえてきたのです。

クラスの女子が3人、幼馴染と遊ぶために来ました。私は内心、ヤバいと思いました。その子達はクラスの女子の中でも特にかわいい3人でしたが、クソマセガキでした。

当然のごとく私をからかうのです。私はとても嫌な気持ちになりましたが、幼馴染は満更でもなさそうな感じだったので、少し安心し、「たかいたかいマウンテン」を冒険し続けました。

すると、奴らがとてつもなく危険な遊びを始めました。互いの身体を触り合い、果てには服の上からではなく直接触り出したのです。当時思春期ではなかった私は思いました。

「オイオイオイ、頭おかしいわコイツら」

炭酸抜きコーラを目にした神心会門下生のように彼女たちを見ていた私に、あの悪魔が囁きかけてきました。

「あんたもやる?」

この時、私はH2Oも真っ青な速度で大人の階段を上りました。

嘘です。が、この瞬間、私は彼女たちが女の子であり、自分とは全然違う生き物なのだと理解しました。私に性欲というものがある、と自覚したのは間違いなくこの瞬間だと思います。途轍もないエロスを感じ、葛藤したのを覚えています。ビアンカとフローラなら、私は容赦なくフローラを選びます。

そんな私を尻目に、彼女たちは大人の戯れを、危険な遊びを続けました。これ以上は、命に関わる。そう思った私は、声にならない叫びをあげ、血の涙を流し、幼馴染の家を去りました。


私は誘惑に打ち勝ったのです。
奴らの甘言を打ち払い、己の信念を貫いたのです。

ほんの少しだけ、後悔しました。いろんな意味でチャンスだったんじゃないか。
でも、今はこれでいい。これでよかったんだ。そう思います。
私は誘惑に打ち勝った誇りと共に握られた灰色の機械を、いつか彼女に返したいと思うのでした。

借りパク、ダメ絶対。


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