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「お前猫飼ってるよね」
「マチです。よく覚えてたな」
「猫の飼い方教えて」
「飼う!?!!??!!!!??!!」
「気が早い。母さんがペットほしいって急に言い出して」
「なるほどな〜。目星とかもついてないと」
「そう。で、お前の話したらなんか色々聞いてきてって」
「ほ〜。じゃあ里親がいいんじゃないか」
「ペットショップじゃなくて?」
「まぁそれもいいけど最初からすごい金額払うのってハードル高いだろ。里親も金掛からないわけじゃないけど比較的安いよ」
「そうなんだ」
「おすすめのサイト教えちゃる」
「テキパキしすぎてて怖いな」
「例えばこの子とかだな。比較的とはいえ軽く手が伸ばせる値段ではない」
「うわ、ほんとじゃん。なんで」
「下手な飼い主に渡して雑に扱われたらたまったもんじゃないからな」
「なるほどね。この責任感ってのは?」
「募集出してる人にもよるけど、面談とかがある」
「面談」
「この取引先は猫を飼うのに適した意識や準備をしているのかどうか、みたいな」
「すごい、思ったより堅いな」
「命だからな」
「お前から聞いた言葉で一番重みのある言葉だな」
「うるせっての。そんな感じで色々見れるから、お母さんに教えてやんなよ」
「おう。ありがとな」

〜次の日〜

「見せた」
「どうだった?」
「そういえば俺が母さんに伝えたのってお前が『ペットを溺愛してる』ってことだけだったんだよ」
「うん。うん?」
「母さんが飼いたいの、猫じゃなかった」
「何」
「デカめのイグアナ」
「白旗です」

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