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観念運動とは

催眠術を行う際に催眠術師が必ずと言ってよいほど最初に行うのが観念運動を使った催眠への導入です。

必ずしなくてはいけないわけではありませんが、観念運動をおこない被験者自身が不思議な感覚を認識することで催眠導入が容易になるからです。

よく実践される観念運動で代表的なものに”シュヴリュルの振り子”があります。以下参考動画です。

他によく使われる導入としてはお祈りしているように両手を組み合わせて人差し指同士を伸ばしてから指同士の間隔を離すと勝手に指同士がくっついてしまうというものもあります。しかしこれは人体の構造を利用したものであって厳密にいえば観念運動で起こる現象ではありません。

しかしながら、観念運動や人体構造における現象を被験者に催眠暗示によるものと誤認させて行うことで脳を催眠状態に誘導しやすくすることを目的としていることから被験者に観念運動だと説明する必要性がないのです。

上記に記載している指同士がくっ付いてきた!という不思議な感覚を体験してもらうことで脳内にドーパミンを放出させ、催眠技法である驚愕法※1を用いることでカタレプシー※2を成功させるという手順を踏んでいるからなのです。

したがって、観念運動や人体構造を利用した現象は催眠導入に重要な役割を果たしていることがわかります。

※1驚愕法:驚かせることによって催眠状態に誘導するテクニック

※2カタレプシー:体の一部または全体が動かなくなる催眠(運動支配)

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