レビュー Additional Deceptions Lecture Notes No. 2
何が解説されているかも調べずに、勢いでデレック・ディングルの『Additional Deceptions Lecture Notes No. 2』を買ってみました。
レビューを書いていきます。
Through and Through
『Dingle's Deceptions with Cards and Coins』(Harry Lorayne, 1971)のThrough & Throughを簡略化した手順。
『The Complete Works of Derek Dingle (Richard Kaufman, 1982)
日本語版では、『デレック・ディングル カードマジック』(リチャード・カウフマン著、角矢幸繁訳、東京堂出版、2009)
には、これを改良したThrough and Through Twoという作品が解説されています。こちらはデュプリケート無しでできるようになっており、他にも細かい部分で改良が見られます。Through and Through Twoの方が断然良いです。『The Complete Works of Derek Dingle』を読むことをおすすめします。
Standup Coins Through Table
タイトル通り、立って行うことのできる(ラッピングを使用しない)コインスルーザテーブルです。4枚のコインが一枚ずつテーブルを貫通します。
『The Complete Works of Derek Dingle』にも同タイトルで同手順の解説があります。細かい部分ですが改良されていますし、こちらの方がわかりやすいので、『The Complete Works of Derek Dingle』を読むことをおすすめします。
Visual Reverse and Color Change
こちらは『The Complete Works of Derek Dingle』には、載っていない作品です。
選ばれたカードを横向きにしてデックに入れ、押すと反対から反転して出てきます。もう一度行うと裏の色が変わります。最後にデック全体の色も変わります。
何だこれ!めちゃくちゃ面白い!なぜこれを『The Complete Works of Derek Dingle』に載せなかったんだ!ギャフカード無しでこのビジャアルはすごい!
Outflushed
ギャンブリングについてのセリフに合わせて、数値の小さなカードを1枚ずつ10のカードに変え、最後にはロイヤルフラッシュに変化させます。
これは、『The Complete Works of Derek Dingle』に載っているOutflushedの仕掛けのあるカードを使った方法と同じです。
『The Complete Works of Derek Dingle』には、仕掛けのあるカードを使わない即席に演じる方法が解説されていて、そちらの方が私は好きです。
『The Complete Works of Derek Dingle』を読むことをおすすめします。
All Backs Routine
Dai VernonとAlex Elmsleyの手順を元に作られたAll Backsの手順。デックに入れた4枚のAを見つけ出し、最後にはデックの色が変わるデレック・ディングルらしい作品。ギャフカードをまあまあな枚数使いますが、最後スプレッドして色の変化を示せるのが良いです。
Slow Motion MacDonald
マクドナルド・エーセスです。
『The Complete Works of Derek Dingle』には、少し改良された作品、Slow Motion MacDonald's Acesが解説されています。『The Complete Works of Derek Dingle』を読むことをおすすめします。
『Additional Deceptions Lecture Notes No. 2』で解説されている作品の多くが改良されて『The Complete Works of Derek Dingle』(デレック・ディングル カードマジック)に載っていました。
どこを改良したのか読み比べたい方や、『The Complete Works of Derek Dingle』には、載っていないVisual Reverse and Color ChangeやAll Backs Routineを読みたい方は、良いのではないでしょうか。
そうでない方は、『The Complete Works of Derek Dingle』(デレック・ディングル カードマジック)を読むことをおすすめします!
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