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電話対応はコワくない!~新しく先生になるみなさんへ

けい先生です。毎年、若手教職員研修の受講者を対象にアンケートを実施して、次年度の改善要望をしています。今年度、気になる回答がありました。

電話対応の研修があったらよい。

富山県は、初任者研修を負担軽減のために1年次~3年次の3回に分けて行っています。1年次と2年次で、同じ意見が出されていました。その内の一人が「固定電話が家に無かったので」と追記していました。

なん・・・だと・・・?

いや、私も5歳の時に何の説明もなく「親戚のおばあちゃんに電話をかけておいで」と親に言われた理不尽さを覚えているので、気持ちはよく分かります。

電話対応というよりも、固定電話そのものに対して慣れていない可能性があります。このことを県教委の研修担当の方々に伝えたら、「なるほど~」と妙に感動している様子でした。ただ、私が初任者研修を受けた15年以上前にはその類の研修があったので、ある時点から無くなったのかもしれません。

1.分からないことは聞く

職員室には、各学年ごとに1台~2台の固定電話が設置されています。「研修とか無いの?」と思うかもしれませんが、無いことも多いです。OJT、普段の仕事がすなわち研修だと思ってください。

  • 外線通話の操作(電話を受けるとき、電話をするとき)

  • 内線通話の操作(電話を受けるとき、電話をするとき)

  • 保留の操作

  • 内線転送の操作

  • 短縮の操作(2桁ほどの短い桁数の入力で電話をかけることができる機能)

外線と内線のイメージをつかんでおくことが重要です。電話は学校の外とのやりとり(外線)だけではなく、学校の中にある電話同士での通話(内線)も可能です。また、外線で受けた電話を校内にある自分が受けたのとは別の電話に内線でつなぐこと(これを転送といいます)もできます

学校ごとに固定電話の種類は異なるので、ベテランでも着任時に確認します。まして、みなさんは固定電話を使用していない世代なのですから、恥ずかしがらずに聞きましょう。

2.外線を受けた時の対応

  1. 「〇〇高校、職員室です」自分の名前は言わなくてもよいです。ただ、外部の方が、あなた自身に電話していた場合は名前を伝えた方が、効率がよいこともあります。

  2. 『〇〇先生をお願いします』と言われた場合は、一旦、保留にする。近くの場合は声をかける。遠くにいる場合は、その先生の近くにある電話に内線で転送します。

短い要件であってもメモをするのがよいです。メモを渡す場合は、次の情報を聞き取ってかならず入れてください。連絡先電話番号は「念のため伺います」または「電話番号を伺ってもよろしいでしょうか」などと伝えて、聞き取って下さい。

  • 電話を受けた日時

  • 誰から誰への電話か「〇〇先生へ、〇〇さんからお電話」

  • 要件

  • 相手先の電話番号

3.さいごに~電話は多忙の原因でもあるけれど

保護者対応は、多忙化の原因の上位にランクインします。ただ、保護者の方々には、仕事の関係でどうしても17:00以降でないと電話もできないという方もいるでしょう。それを、勤務時間外だからと通話拒否するのは、いささか乱暴なように思います。

教員の勤務時間について、保護者にもご理解いただくことは重要です。しかし、個々の事情に応じて柔軟に対応することも必要です。場合によっては子どもたちの命に関わる事態もありえるからです。

最近は、朝の欠席連絡をアプリで行う自治体や、勤務時間外の電話を自動音声の対応にするなど、工夫がみられます。若い先生方も、アイディアはどんどん言っていただきたいと思います。ただし、要求に必要なものは、「正当性」そして「多数の同意」です。みんなで職場をよくしていきましょう。


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