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【数学】漸化式その3

対象:定期試験以上

今回は 漸化式 の3回目です
前回前々回はこちら

今回のテーマは 3項間漸化式 と 連立漸化式 です


3項間漸化式

3項間漸化式は $${a_{n+2}+pa_{n+1}+qa_n=0}$$ のように
前2項が定まって はじめてその次が定まるというものです
与えられた漸化式の中に3つの項があれば3項間漸化式なのですが
入試ではほぼ $${a_{n+2}+pa_{n+1}+qa_n=0}$$ だといってもよいでしょう
というわけで このタイプのみをここでは扱います

ここでも「特性方程式」が出てきました
1回目の内容で述べたように
「もしこの形に変形できたとしたら」と考えると出てきます

もし②の形になったとしたら 置き換えにより等比数列になります
つまり 解くことができるんですね
ですから ②の形にしたい と考えるわけです
結果として 特性方程式が得られました

では 問題で使ってみましょう





では 次です




特性方程式の解が重解の場合は 式が1つしか作れませんが
その1つだけで 解くことができます
よって 最初の問題も 式を1つだけ使って解くこともできます





連立漸化式

さて次は連立漸化式
2つの漸化式によって 2つの数列が順次定義されていく数列です

では問題




連立漸化式から 数列$${\{a_n\}}$$の項を消去してすべて$${\{b_n\}}$$の項で表すと 3項間漸化式となります

また,次のように解くこともできます
もしこの形に変形できたとしたら」です

解答中の$${(*)}$$の式が作れれば 等比数列型にもっていけるので
解くことが出来ます
いわゆる 「連立漸化式の特性方程式」のようなものですが
3項間漸化式にもちこめるので 覚える必要はありません
覚えることは 少ない方がいい
ただし「もしこの形に変形できたとしたら」と考えることで 
導き出せるものだ ということは理解しておきましょう


では次です 誘導がある問題です


誘導がある場合には 問題で指定された式を作る方向に式変形していけばよいだけです


最後は 文字に対称性がある場合です


文字に対称性がある場合は 和と差 を考えることで解くことができます
3項間漸化式にもちこむことで 普通に解くこともできますが
簡単に処理できる特別な場合 といったところでしょうか

今回はここまで


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