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THE SECRET GRIMOIRE OF TURIEL(トゥリエルの秘密のグリモワール)という魔術書のお話(´・ω・`)。

 ※このnoteはアフィリエイトを含みます。

 今回は知っている人は知っている「THE SECRET GRIMOIRE OF TURIEL」(トゥリエルの秘密のグリモワール)という魔導書についてのお話です。

 この魔導書は天使「トゥリエル」とやり取りできるという触れ込みのグリモワールになります。

 ・・・・ん~話を色々脱線したいところですが、そんなことするとめっちゃ長くなるので、とりあえず、本題を進めます(; ・`д・´)。


1 本の成り立ち

 えっと、先だって言っておきますが、この本は「パクリ本」です。
 どこからパクったかというのはマグレガー・メイザーズやアーサー・エドワード・ウェイトなどの著書からもってきて、その内容を再構築して書かれています。
 書いたのはマリウス・マルクスという人物で、本人の主張は「これは1927年に元神父だった人からラテン語の原典の英訳のコピー(この神父はすでにラテン語の原本をなくしているという設定)を得てから書いたものなのだ!ラテン語の原典は1518年に書かれていたのだ!そしてその年代よりも古くから存在していた!」と主張しています。

 ・・・が、じゃあ、その元となった英訳の方のコピーは?と当然なるわけですが、本人曰く「・・・・捨てた(`Д`)ノ・゜・。」ということです。
(おい!(; ・`д・´))

 ・・・・色々、つっこみどころがありますが、しかし、まあ、夢がある面白い本なので、今回、ご紹介しようというわけです。


2 「トゥリエル」とは?


 内容に入る前に、とりあえず本のタイトルにもなっている「トゥリエル」について説明していきます。
 (俺は知ってるぜ(;゚Д゚)って人は飛ばしてね)。

 トゥリエルとは、エノクの書に出てくる堕天使の一人です。
 200人いる堕天使のうち、20人のリーダーの18番目の存在とされています。
 「神の岩」「神の山」という意味をもつ名前です。

 ・・・・・なお、上記の内容以外でトゥリエルの話題は今回触れる「トゥリエルの神秘のグリモワール」に出てるぞ!という話ばかりがネットでは載っている感じです(;゚Д゚)。

 このままだと情報が少ないので、もう少し足しておきます。
 まず、トゥリエルの名前があるのは第一エノクの書6章あたりで天使の名前が連ねてあります。

 その一文が
 「以下はそのリーダーたちの名である。彼らの長のシェミハザ、2番目に続くのはアルテコフ、3番目はレマシェル、4番目はコカベル、5番目はアルムマヘル、6番目はラメル、7番目はダニエル、8番目はジケル、9番目はバラケル、10番目はアサエル、11番目はヘルマニ、12番目はマタレル、13番目はアナネル、14番目はセタウエル、15番目はサムシエル、16番目はサハリエル、17番目はトゥミエル、18番目はトゥリエル、19番目はヤミエル、20番目はイェハディエル」。
 
 という感じです(´・ω・`)。

 まったく余談ではありますが、この「トゥリエル」という名前自体をいろいろ調べているサイトがあったので、貼っておきます。
 特に魔術に関係はないですが、ちょと面白い内容だったので(; ・`д・´)↓


3 内容:「前書き」

 それでは内容を簡単に触れていきます。
 まず、最初は作者の「前書き」です。

 簡単に説明すると、1927年に船でアフリカからロンドンに向かう途中で寄った港で農民風の英語が壊れたwヒゲおやじ(この英語の壊れたヒゲおやじwが元神父ではないか?と筆者は推測しています)がガイドを申し出てきたので、いろいろ案内してもらったよ(´・ω・`)。

 そして、そこから立ち去る際にそのヒゲおやじが小さな金属の十字架と紙を数枚出してきて「買ってくれ、これはトゥリエルの秘密のグリモワールという儀式魔術の原稿なんだ」と言っていたんだよ。
 その時にラテン語の原本と英訳のコピーがあったのですが、私は原本のほうはすり減って使い物にならなかったので、小さい十字架と英訳のコピーを買い取ったんだよ(は?)。

 こうして私はグリモワールの所有者になったのだけれど、その後、度重なる引っ越しのがあったので、原稿を新品のノートに書き写したのだけれど、英文の原本は破棄しちゃった(は?×2)

 ということで、私が持ってるノートに書き写したものが唯一のもので、これを公開することにより、オカルトを学ぶ人たちの興味深いアイテムとなるのだよ(; ・`д・´)
 内容は少ないけど、完璧な儀式魔術なんだぞ~。

 という前書きです(´・ω・`)。
 (しょっぱなからツッコミどころ満載でスタートしますが、まあ大目にみてください)。

 そして次は召喚の準備になります。

4 召喚前の準備

 まず、七日間はすべての交際(人との交わり、恋人との交わりなど)から離れて、日没から日の出までは断食して祈ること。
 朝は7時に起き、儀式を行う3日前から食事はパンと水だけにしながら、全能の神に祈りを捧げること(´・ω・`)。

 儀式の前夜は睡眠を取らず、儀式を行う時間までずっと祈りを捧げなさい。
 儀式は綺麗な部屋、もしくは美しい場所を用意し、そこに直径9フィートの円を準備しなさい。
 そして五芒星を用意し、お香を焚いて、必要な道具を準備します。
 儀式の日の同日には、身体を隅々まで洗い清め、綺麗な衣装に着替え、綺麗な布で祭壇を覆い、キャンドルに火を灯しなさい。
 そして作業予定日の日の出の30分前から次の呪文を唱えましょう。

第一の朝の祈り
  全能であり慈悲深き父よ、私は謙虚な祈りと願いを捧げるこの時に、どうか私の祈りを垂聴してくださるようお願い申し上げます。主よ、私は自らの重ねた罪と過ちに対して正当に罰せられていることを認めますが、主よ、罪人がいかなる時でもその罪と邪悪から悔い改めるならば、あなたは許し、赦し、それをあなたの前から忘れ去ると約束しておられます。したがって、主よ、私を浄め、イエス・キリストの血で私をすべての罪から洗い清めてください。清らかで聖なる装いに身を包み、イエス・キリスト、私たちの主、と共に聖霊の一致の中で、この作業を完成させることができますように。アーメン。

 唱えたら、用意した聖水で身を清めそして次の呪文を唱えましょう。
「Asperges me Domine hysope, et mundabor. Lavabis me et super nivem dealbabor.」と「大いなる神よ、唯一あなたの力には諸侯、権能、王座、天使、そして霊の追い出しの鍵が宿っています。アーメン。」と唱えます。
「」内はラテン語のようで、「主よ、ヒソップを私に振りかけ、私は清められます。私を洗い、雪よりも白くなります」という意味になるのだと思います。
 ここで「ヒソップ」が出てきますが、ヒソップは「浄化」の意味を持ち、聖域を掃除するために使われたんです。なので、身を清める呪文に出てきているわけです(´-ω-`)。

 この後も呪文がありますが、長くなるので割愛。

 そして各道具に力を与える儀式が始まります。
 (ここも長いので割愛します)。

 最後に、絵で道具が書かれていますが、それらは
 ヘーゼルの木の杖と、ソードとキャンドルと松明です。

 なお、道具に関しては詳細なものはなく「文脈から理解しろや!(´・ω・`)」みたいな感じですので、こちらで簡単にまとめておきます。

 ・白い清潔な衣
 ・儀式用の祭壇
 ・ラメン(魔法のペンダント、もしくは胸当て)
 ・お香と香水
 ・キャンドル
 ・たいまつ
 ・ヘーゼルの木の杖(二股か儀式用の杖)
 ・ソード(儀式用の刀)
 あたりかと
 (その部分に関してはあまり言及してないんですね~作りが雑だから)。
 

5 召喚の魔法陣

 次は召喚に必要な魔法陣とそれに対する様々な呪文などが書かれています。
 全部紹介してもいいのですが、それだと、これから「トゥリエルの秘密のグリモワール」を買う方の楽しみを奪ってしまうので、少しだけ紹介して「こんな感じだよ~」的な内容にします。

 まず、本には日曜日から土曜日の曜日ごとに対応する精霊を呼び出すための魔法陣と、それに対応する呪文が書かれています。
 そして呼び出す精霊に対応したお香の成分と精霊のシンボルも書かれています。

 これらの使い方は言及されてませんので、詳細はわかりませんが、この手のものの当時のパターンとしては「日曜日(太陽)なら日曜日(太陽)に対応した精霊を呼び出す」ことが大前提としているので、「日曜日に対応した魔法陣を9フィートの円の中に書き、身を守るための五芒星のラメンとは別にその対応した精霊のラメンを用意する」という事だと思います。
(つまり、ラメンを首から2枚(身を守るものと精霊のシンボルのもの)ぶら下げるというやり方ですが、これとは別に精霊のシンボルを「指輪」にするもの、用意した五芒星のラメンの裏に呼び出す精霊のシンボルを彫るものなどがあります)。

 一応、どんなものがあるのか?というのがわかりやすいようにするため、魔法陣を日曜日の分だけ掲載しておきます。

 

日曜日に対応した魔法陣

 この魔法陣を9フィートの円の中に書きます。
 なお、日曜日とありますが、別に日曜日に行えってわけではなく、曜日ごとに対応した精霊がいるので、それを呼び出すためのものだってだけです。
 Come, Heavenly Spirits who have the effulgent rays of the Sun, Luminous Spirits who are ready to obey the power of the great Tetragrammaton, come and assist me in the operation that I am making under the auspices of the Grand Light of Day whicb the Eternal Creator hath formed for the use of universal nature. I invoke you for these purposes. Be favourable and auspicious to what I shali ask in the Name of Amioram, Adonai, Sabaoth.

 訳:さあ、輝かしい太陽の光線を持つ天の精霊たち、偉大なテトラグラマトンの力に従う用意ができている光り輝く精霊たちよ、来て、永遠を司る大いなる日の光の後援の下で私が行っている作戦を手伝ってください。 創造主は普遍的な自然を利用するために創造しました。 私はこれらの目的のためにあなたを呼び起こします。 アミオラム、アドナイ、サバオトの御名において私が求めることを好意的に、また幸運に満ちたものにしてください。

 に近い意味の呪文です(´・ω・`)。

 で、一部、わかりにくいところがあるかもしれないので補足書いときます。

 テトラグラマトン(Tetragrammaton):聖四文字と言われるヘブライ語で神の事を言うYHWH、もしくは JHVHの事です。細かく書くと長くなりますので、気になる方はこちら→Wiki

 アミオラム(Amioram):ヘプタメロン、レメトゲンなどの有名グリモワールに出てくる言葉です。一説では「恐ろしいもの」というような意味となり、ヘブライ語のHa-Noraという言葉が変化したものじゃないか?という意見があります。
 なお、正確にはAnnoraだという見解を示す方が多いですね。
 ただ、正式な意味というか、どういう意図でこの言葉が入れられたというのははっきり言って謎のまま・・・(そりゃもちろん、最初にこの言葉を呪文に入れた人物から直接聞かないとわかりませんよね)なんですが、この言葉に関してはさまざまな方が考察していますので、興味がある方は調べてみてください。

 サバオト( Sabaoth):overloadの小説でおなじみの「ヤルダバオト」の息子の名前です。ヤルダバオトは「邪悪な神」で、その息子は、悪い父親を追いやったため、良き者であり、神としてあがめられています。
 まあ、細かいことを知りたい方は調べてみてください。

 ・・・で、話を少しアミオラムに戻しますが、こうやって見ると、このグリモアでは、アミオラムは明らかに「神の名前」として使われています(; ・`д・´)。
 でも別のグリモアではアドナイの力を大きく表現する材料として使われているケースもあります。
 こういったことって、意外と多いんですね魔術本は・・・(昔は今ほど情報にあふれてないから統一性があいまいなんですよね)。

 ・・・・脱線しましたので、本題に戻します(´-ω-`)。
 ※アドナイについては前に書いた記事に簡単に説明していますので、気になる方はそっち読むか、検索してみてください。

 

 で、この魔法陣と呪文は日曜日(太陽)に当てはまる「och(オク)」を呼び出すためのものです。
 Och(オク)はオリンポスの精霊の一人で、太陽の精霊になります。

 そして、本にはそのオクに対応したシンボルがあります。
 それがこちら↓

※ああ!画像入れ忘れてました。後日追加します。

 そしてその下に、呼び出す際に必要なお香(香水としても使用)の成分というか材料が書かれています。
 ※本の中では「perfume」と紹介されていますが、はじめの方の儀式の準備の中には「Incense」もあります。これらは同じ材料で作る必要があると思います(´・ω・`)ソコラヘンコマカクカイテナイノヨネ~。だいたいこの頃の召喚儀式には同じ香りのお香と、その香りの香水かフレグランスオイルを作って使用します。

 材料は
 ブラックペッパーの粒、ホグスベインの粒、コウモリの血でペーストにした硫黄、黒猫の○○。

 ・・・・・この時代、黒猫を多用するんですよね(-_-メ)そんな事しちゃダメ。というかそんなことするなら、オイラによこせ!黒猫飼いたい(´・ω・`)。
 まったく関係ない話ですが、昔、ある仕事を夜中に一人でしていたら、どこからともなく視線が(; ・`д・´)。
 でもどこを探しても人はいない、でもスゲー視線感じる。
 でも、よ~く見て見たらガラス張りの大きい玄関の端っこから黒猫が「じ~っ」って見てました。
 こっちが気が付いたら、あっちも「は!(; ・`д・´)」って顔して去っていきましたね。
 でもその黒猫が去ったら、視線を感じなくなったんですよ。
 こういった視線の話って、黒猫が圧倒的に多いみたいですね。
 不思議(´艸`*)。

 という感じで魔法陣とそれに対応する精霊のシンボルと対応する香りが紹介されています。

 それがあと6精霊分あるってわけです。

 そして第二部に移ります。

6 トゥリエルの呼び出し

 第二部にやっと「トゥリエル」の呼び出し関連になります。

 必要な儀式用のナイフ(Aglaと彫られた)と呪文や、魔法陣、呼び出しの呪文、それに各精霊の紹介などが書かれています。

 あんまり細かいことを書くと本を買った方の楽しみが減るので、簡単に説明しますが、ようは呼び出したらトゥリエルが来たので、そのやりとりの例を紹介している感じです。

 


最後に

 とまあ、あんまり色々書くと長くなるので、最後はだいぶ端折りました。
 気になる方は本を見つけて読んでみてもよいかと思います。

 



 と、いうところで終わる予定だったのですが、この本のことを今回、記事にする際に一応、そこそこ調べなおしたんですよ。

 そしたら・・・こんなブログを見つけました(; ・`д・´)。

 ここに書いてあることを簡単に説明すると、このブログの管理者の父親がパプワニューギニアあたりで1943年に現地の少女からラテン語の原本を購入していた!という話なんですね。
 
 これがもし本当ならば、この本の著者であるマリウス・マルクスが捏造したものだ!というのは濡れ衣だということになります。
 
 そうなると、当時からカナリア諸島からパプワニューギニアあたりで「トゥリエルの秘密のグリモワール」のラテン語のものが出回っていて売られていた!ということになります。

 でも内容はパクリであることは間違いないので、もしかしたら最初に作ったのはヨーロッパあたりの人間で、それのラテン語版をカナリア諸島あたりで売却。
 そしてそれが複製され、今度は立ち寄った旅人たちに現地の人間たちが売る・・・という流れになったのではないでしょうか?(; ・`д・´)。

 ・・・・・とまあ、推測できるわけですが、一つだけ疑問が残ります。
 このブログ書いた方はラテン語版のものを父親の持ち物の中から発見しているわけですが、その後、翻訳し、なぜかラテン語版は破棄しているんですよ。
 つまり、マリウス・マルクスと同じことをしているんですよね。
 で、「読者には明らかな理由で破棄した」らしきことを言っているので、つまりはマリウス・マルクスと同じで「ボロボロだから破棄した」って事を言っているのだと思います。

 ・・・・・ん~意味がわからん(; ・`д・´)。
 普通ならもうどうしようもなくボロボロでも、証拠として保管すると思うんですよね~。

 ※2次転載は基本禁止です。なお、ここで紹介した本の内容を実演してどうなったというような事に関して責任は負いません。オカルトなので、良識の範囲内で考えてください(`・ω・´)。あと、本で人を殴ってはだめですよめっちゃ痛いから(こないだ本棚からおっきい本落ちてきて頭にタンコブできた・・)。

 ※以降、アフィエイトです。魔術の雰囲気で部屋を飾りたい方は見てみてください(`・ω・´)。


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