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グラフィックボードの交換

 おはようございます。またはこんにちは。もしくはこんばんわ。マゲっちSCと申します。11月も半ばとなりました。今年ももうすぐ終わりですね。街の中でもクリスマスを意識したイルミネーションが点灯を始めていて、否応なく年末を意識する時期となりました。

さて、前回のブログですが、ネットワークの信頼性についてお話をさせていただきました。ウェブサービスやオンラインゲームなど、今の時代はネットワークに対応したサービスがたくさんあります。TCP/IPやUDPに関してはネットワーク・エンジニアやシステム・エンジニアが気にする部分であるため、読まれたみなさんに取っては新しい発見であったと思います。

グラフィックボードとはなにか?

 では、今回の本題に入っていきましょう。そもそもグラフィックボードとは何でしょうか?このグラフィックボードという部品は様々な呼び方があり、私のようにグラフィックボードと呼ぶ方もいればグラフィックスボードと呼ぶ方もいらっしゃいます。BTOパソコンメーカーのサイトでもグラフィックスカードと呼ぶことが多いようです。昔ながらの言い方をするとビデオカードまたはビデオボードという言い方もしますが、この呼び方は今は廃れてしまいました。グラフィックカード、またはグラフィックスカードという言い方もありますが、概ね「グラフィックボード」または「グラフィックスボード」という呼び方が一般的ですね。
 少し話がそれてしまいましたが、グラフィックカードの構成を説明させていただきます。今回のタイトルにある写真を見て下さい。ファンが3つついています。このファンがついている面がグラフィックボードの顔、つまり表面に当たると思って下さい。
 ファンの数はだいたい1~3個のものが出回っています。大きさはモノによりますが、120ミリファンが3つついているものか、140ミリファンが2つついているものがあります。ITX用に140ミリファンが1個のモデルもあります。私個人の見解になりますが、最初販売されるいわゆる初期ロットはファンが3つのものが2022年現在では多く売られています。基本的にグラフィックボードの冷却は空冷で行われますが、最近は簡易水冷のモデルも少しずつ出てきました。ただ、まだ数が少ないのと価格がどうしても高くなってしまうため、まだまだ一般的ではありません。
 このファンの下には何があるのかというと、ヒートシンクが入っています。グラフィックボードの約85%を覆っている銀のヒートシンクですね。空冷式のCPUクーラーがありますが、あれを平べったくしたものが入っていると考えて下さい。

空冷CPUクーラー

写真の銀色の部分がヒートシンクです。黒いのはファンですね。これはCPU用の空冷クーラーの写真なので高さがありますが、このヒートシンクを板状にしたものがついています。このヒートシンクの下にはPCのマザーボードにあたる基盤が入っています。そこにGPU、VRAM、ファンを回転させるためのピン、ライティングを制御するチップも入っています。

GPUとはなにか?

 ではGPUとはなんでしょうか?よくグラフィックボードをさす名称としてこの「GPU」という言葉もよく使われていますが、正確に言うとグラフィックボードとGPUは別物です。GPUはグラフィックを計算して描画するための頭脳にあたるチップのことをいいます。PCがCPUで情報を計算しているのと同じく、GPUはグラフィックの描画に関する計算を行います「GTX1070」や「RTX3060」などの名称はGPUチップの名称です。各PC部品メーカーはnVIDIA(エヌヴィディア)やAMD-Radeon(ラデオン)というチップメーカーからこのGPUチップを購入し、自分たちで様々な付加価値をつけて販売しているわけです。

VRAMとはなにか?

 ではVRAMとは何でしょうか?私の過去のブログを呼んだことのある方はもうピンときている方もいらっしゃると思います。CPUが計算した内容をメインメモリ(RAM:ランダムアクセスメモリ)に一時的に記憶させているのと同じく、GPUが計算した内容を一時的に記憶しておくのがVRAMです。ただ、メインメモリがOSやドライバ、各種ソフトに様々なデータなどを記憶しておくのと違い、VRAMは完全に映像の計算結果や今現在のグラフィックの状態を記憶します。そのためメインメモリに対してVRAMの容量は少なめになっています。

グラフィックボードからの映像出力の種類とは?

 グラフィックボードを構成するものの最後の部分として重要なのは映像出力端子です。映像出力端子はGPUで計算しVRAMに記憶された情報を画面にケーブルを通して出力しますが、そのときにグラフィックボードとモニターに共通した出力端子用のケーブルを使う必要があります現在ではディスプレイポートとHDMIが一般的であり、どちらも映像と音声両方をモニターに対して送信することができます。モニターにスピーカーがついていれば、映像を映し出しながら音声を出すこともできます。以前はD-Subという青い台形の形をしたアナログ出力の端子やDVI-D、DVI-Iというデジタル出力用の端子がありましたが、これらは映像のみを出力するだけ音声は送ることができません。また、D-SubもDVI-D・DVI-Iも2022年現在で新しくPCを購入した場合、ほぼ見かけることはないと思います。
 ディスプレイポートとHDMIですが、皆さんがよく知っていらっしゃるのはHDMIの方だと思います。HDMIはテレビの入力端子や家庭用ゲーム機の映像・音声出力用端子として見かけることが多いと思います。
 ディスプレイポートは基本的にPC用の映像出力端子だと思っていただいて構いません。この2つの端子はどちらも映像と音声を送信できることと、形も大きさもそこそこ似ているため、正直なところ判別があまりつかない方がけっこういらっしゃると思います。

DP、HDMI、DVI-D


 ディスプレイポートもHDMIも両方とも4Kの映像出力が可能ですが、高解像度高リフレッシュレートに対応しているのはディスプレイポートの方です。ゲーミングPCで高フレームレートを維持したい場合は基本的にはディスプレイポートを使用します。

GTX1070からRTX3060にグラフィックボードを交換してみてどうなったか?

 では、GTX1070からRTX3060にグラフィックボードを交換してどうなったのかを見ていきましょう。
 グラフィックボード以外の現在の私のPC構成は

・CPU:intel i5-12400F 2.5GHz
・メインメモリ:DDR4-32GB(デュアルチャネル。XMPあり)
・ストレージ:NVME M.2-SSD 500GB
・マザーボード:ASUS TUF-GAMING B660チップセットATXサイズ
・CPUクーラー:コルセア 240mm簡易水冷
・電源ユニット:シルバーストーンATX電源750W

となっております。ここにGTX1070の場合とRTX3060の場合で取った「FF14(ファイナルファンタジー14)暁月のフィナーレベンチマーク」の結果を出していきます。なお、RTX3060はリサイザブルバーが使用可能であるため、RTX3060に関してはリサイズバーの有り無しでどう変わるのかをそれぞれ計測しました。リサイザブルバーはCPUからグラフィックボードに送る計算してほしい映像のデータを送信する際に、送信できる量を増やす技術でありRTX3000番代以降に相当するのグラフィックボードで使用できます。intelのARCというグラフィックボードに関してはリサイザブルバーを使用していないと本来の性能を出せないようです。リサイザブルバーはBIOS(UEFI)で設定しますが、ONにしてもゲーム側が非対応の場合はスコア差はほぼありません

検証結果について

 では、検証結果どうだったのでしょうか?今回の検証ではメモリのオーバークロックであるXMPはすべてONにしてあります。

・GTX1070(リサイザブルバーなし):17481(非常に快適)
・RTX3060(リサイザブルバーなし):19906(非常に快適)
・RTX3060(リサイザブルバーあり):20160(非常に快適)

画質設定は私がFF14で実際に使用している設定を反映し、フルHDモニター用の設定で計測したものになります。グラボそのものの交換を行った場合で約13%ほどゲーム性能が上がっています。が、リサイザブルバーの有り無しでのゲーム性能差は約1%にとどまっています。これはFF14がリサイザブルバーに対応していないゲームであるため、リサイザブルバー有りのほうがスコアが高くなっていますが、実際には誤差であり影響はないと考えていいでしょう。GTX1070との性能差は明らかに出ましたね。リサイザブルバー対応のゲームでfps値を計算するとRTX3060同士でもスコア差が出るかもしれません。

まとめ

 このようにGPUの性能を高くするとゲーム性能を引き上げることができます。他にもフルHD(1K)からWQHD(2K)や4Kに画質を引き上げることができたり、フレームレート(fps値)を引き上げてコマ数を増やすことでなめらかな映像を楽しむこともできます。これはよく間違われることが多いのですが、高フレームレートを叩き出すのはCPUの仕事です。GPUはこの叩き出された高フレームレートを維持しつつ画面に出力することが仕事です。が、高フレームレートと高画質両方を維持することは現実的に難しいため、FPS系ゲームでは画質を落として高フレームレートが出る状態を維持するのが一般的です。そのため、WQHDや4KモニターではなくフルHDで165Hz~240Hzあたりのフレームレートに対応したモニターを購入する方向になります。
 対してMMOを含むRPGなどでは途中にムービーシーンが入るため、高フレームレートを維持するよりも映像美を優先する方が一般的です。そのため、フルHDよりもWQHDや4Kモニターでプレイする方向性になり、モニターもそれに対応したものを購入することになります。
 では次回のブログですが、次回も私が購入したもののお話になります。みなさんはUSBメモリはお使いでしょうか?ほとんどの方は1つか2つは持っておられて使っていらっしゃるかと思います。
 私も例にもれずUSB3.0のメモリを使用していました。USBメモリはSSDと構造はほぼ同じですが、データの長期保存には向かない媒体です。私の使っていたUSBメモリは2年ほど使用していたのでそろそろ交換する時期にありました。そのため新しく購入したのですが、今回はちょっとした初挑戦をやってみました。ご興味がありましたらまたお立ち寄り下さい。それでは失礼いたします。


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