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『ざ・総括。』BMW・5シリーズ(セダン)

オススメ度 評価せず(参考 ★★★★☆)

これで900万円は安い?

G60型BMW・5シリーズは2023年5月に発表された。G70型の7シリーズやi5/i7と同じCLARⅡ(クラスター・アーキテクチャー)プラットフォームの最新版を使う。パワートレインの設定は2ℓ直4ガソリンの「523i」、2ℓ直4ディーゼルの「523d」、完全電動の「i5」のほか、トップレンジM560e用の3ℓ直6も設定されているが、日本には未入荷だ。本誌評価陣は「値段は高いけれど、人生の目標にできるクルマ」と評価した。「かつてのBMWより劣化した部分もあるが、決して値段は高くない」と。「900万円を払える人には超オススメ」とメンバーは言った。

※画像は欧州仕様の530eを使用

<評価メンバー>
エ=エンジニアリングコンサルタント
チ=チューニングショップの社長兼エンジニア
部=元部品メーカーのエンジニア
T=ベテラン実験ドライバー
通=自動車業界の事情通

シートもパッケージもOK


エンジニアリングコンサルタント(以下=エ) BMWのG60型5シリーズだ。ボディの大きさは、もはや以前の7シリーズであり、奇しくも今月試乗したクラウンセダンに近いサイズだ。試乗車の値段はクラウンとは200万円くらいの差がある。我われは700万円以上のモデルには★評価をせず「参考」程度にしているが、試乗車は直4エンジン搭載の900万円級セダンだった。改めてクルマは高くなったなぁと思う。
チューニングショップの社長兼エンジニア(以下=チ) みなさんに乗ってもらったのは「エクスクルーシブ」グレードの2ℓ直4ガソリンICE(内燃機関)搭載のMHEV(=マイルド・ハイブリッド・エレクトリック・ビークル)だ。ガソリンもディーゼルも直4のみで、ディーゼルも2ℓ直4のMHEV。2023年11月以降の生産だと聞いている。タイヤはピレリPゼロの245/45R19で前後同サイズ。「Mスポーツ」グレードと同じサイズをオプションで装着している。試乗車の車両価格はオプション込みで約930万円だ。値段からいって普通の家庭で選ばれるクルマじゃない。試乗車のオーナーはウチと長い付き合いのあるお客さんで、もうかなりの年輩だが国産の某MT車にも乗っている。
自動車業界の事情通(以下=通) できればBEV(バッテリー電気自動車)仕様のi5にも乗ってみたいが、お客さんの中でi5を買った人はいないの?

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