前島賢の本棚晒し【復刻版】04:上遠野浩平『ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王』
勝手に『ブギーポップ』特集も後半戦突入。
今回は4作目『ブギーポップ・オーバードライブ 歪曲王』だ。
上遠野浩平によれば、当初は『ブギーポップ』シリーズの完結編となる可能性も想定して書かれていたという本作(次の第五作『夜明けのブギーポップ』が、ブギーポップの誕生秘話を描くエピソード0にあたる話なので、ひとまず今回の勝手に特集を初期5作6冊で句切りとしたのは、この理由による)。
前作『ブギーポップ・イン・ザ・ミラー「パンドラ」』が泣ける青春アクション小説だったのとはうって変わって、本作は、一言ではとても説明できない……上遠野っぽいとしか言いようがない小説である。上遠野っぽいって何だよ、と言われると説明に困るのだが……ひとまず、あらすじの方から見ていこう。
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