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#5 マーチ「ペガサスの夢」

では4曲目。マーチ「ペガサスの夢」です。
作ったのは水口透さん。
いろいろなオリジナル作品、アレンジ作品を作られてる方ですね。

結論から言います。
こ〜れは個人的にはかなりの難曲だと思っております。(笑)

8分の6拍子ってのは好きなんですけどね。

前奏の一部

3/8拍目と4/8拍目が繋がってるこのリズムは好きなのです(笑)
6/8のマーチではトロンボーンやホルン、低音群には比較的多く出てきますね。

あらためまして楽曲としてはとても取り組みやすく落ち着いていて好きな曲です。

ところがですよ!!
冒頭からガッツリある十六分音符2コ!!

コイツが最後まで悩みのタネなのです。

理屈は簡単ですよ?
「6/8拍目の八分音符を2等分して吹く」
これだけの話なんですが、うちのバンドの場合多分最後の最後まで揃わないんだろうな…と。

別の曲でも書きましたが、機械が演奏するのであればまったく何の問題もないんでしょうけど、人間が吹くが故によほど感覚を揃えていかないとなかなかうまくいかないものです。
管楽器だけならまだしもこれにスネアも同じリズムで被せてあるので、吹くタイミング、叩くタイミングを揃えなければならないわけです。

Aからのメロディなんてとても歌いやすく、散歩しながらでも鼻歌でフンフンいけそうですね。
声に出して歌うというのはとても大事なことです。
フレーズの取り方然り。音程の取り方然り。リズムの理解然り。
歌うことによるデメリットなどないのです。
(集合住宅で大声で歌うのは近所迷惑というものですがw)

Cからの流れは「呼びかけ」と「応答」のやりとりが求められます。
渡す側、受ける側、それぞれの形がきちんと繋がるように意識しましょう。

そして最恐であるTrio!!
薄すぎ(笑)
クラリネット(ユニゾン)と低音だけ!
バスーンとユーフォニアムがオブリガート(ですか?これw)やってますけど極めて控えめ(笑)

このTrioを見ただけで相当な技量が必要なのですよ。
クラの音色や技術はもとより、いかにきちんとテンポ通り進行させていくかという大きな課題が…

E〜Gまでの間は、サックスやフルートなどもちょいちょい加わってはきますが、フレーズの最後を除けばフルユニゾン!
あぁ〜〜こわ(笑)

そしてGからはTuttiですが、ここで堰を切ったかのようにフォルテしてしまうと大騒ぎになってしまうわけですね。
強弱記号は確かにフォルテですが、それまでの流れを考えたフォルテで上品に吹きましょう。
Hのトランペット→トロンボーン→木管楽器の流れ。
こういうところがカッコいいですよね。

そしてエンディングへと向かうわけですが、ここでもハツラツ感は必要だと思いますが「あくまでも上品に」という考えは持っていたいものです。

今回、Jの前に出てくるダブルフラットや課題曲1に出てくるダブルシャープなど、中学生だとなかなかお目にかからない記号にも注意してくださいね。
「え〜っと…もともと調号でフラット付いてるから…とか、シャープ付いてるから…」なんて一切考えないでくださいね?(笑)

な〜んにも付いてない裸の音符に対してフラット2つ(全音下げる)、シャープ2つ(全音上げる)って話だけですから、悩んで無駄な時間をかけないようにシンプルに考えましょう。

そしてそして…ぴーぴー終わり!!
pp終わり…
ピアニッシモ終わり(笑)

もちろん水口さんもさまざまなお考えの下、このようにされたのかとは思いますが、全員で「ぴーぴーのべー」!!

普段基礎練習をちゃんとやっていない中学生あたりは、この「ぴーぴーべー」を出そうとしてカスってステージが終わったあと後悔するパターンが多発するんだろうなぁ…と(笑)

というわけで、総合的に4曲の中では圧倒的に技術が必要なのではないかと個人的には思うわけです。
楽譜(音符)の難しさよりも拍子の難しさ、リズムの統一の難しさが際立っているなぁという印象でした。


さて4曲ズラズラと書いてきましたが、これはアドバイスでもなんでもなく、あくまで私自身が個人的に思ったことです。

それがたまたま参考になったらそれはそれで。
「絶対的にこれが正しい」と言うわけではありませんので(笑)

いよいよそれぞれの「2023夏」が始まるわけですね。
課題曲だけではありませんが自由曲も含めて、コンクールですので勝負ゴトではあれど、楽しく夏を過ごしたいものです。

中学生も高校生も。もちろんオトナも。
吹奏楽を愛する民におおいなる幸福が訪れますように。

ではまた〜♪

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