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爆音にして下さい [Vibration ギター編 vol.1]

【音、周波数 Vibration】 

カッコいい音のつくり方 

マエノソノマサキ / 8otto

 NY、タンパでのレコーディング 

メジャーデビュー 

フェス出演(フジ、サマソニ等) 

海外ツアー 

ライブPA 

プロデュース 

これらの経験から ワイワイ書いて行きたいと思います!


爆音にしてください

[音、周波数 Vibration ギター編 vol.1]


僕は大阪扇町のDICE(現Para-Dice)というライブハウスで見習いをしておぼえて以来、10年以上、色んなライブハウス、ホールでPAをやっていました。


PAをしていて、
出演バンドの要望でとても多かったのが、

「爆音にして下さい」

というものでした。

2000年代からの話なので、
今の子たちはそんなに爆音を求めていないかもしれませんが、

本当に沢山、リクエストがありました。

それで僕は、はいわかりました。
と言って爆音にしていた、、訳ではなく、

ある程度は大きくしましたが、めっちゃ大きくはできませんでした。
大きい音で出せないのです。


氣持ちがいい爆音と、

ただ耳が痛いだけの氣持ちがよくない爆音がある


これは、どういう事かと言いますと、

みんななぜ爆音がいいのかというと、
でかい音は氣持ちがいいからですよね?

なぜ氣持ちがいいかというと、
音がでかいから、だけではないんです。

いい音で、音がでかいから、氣持ちが良くなるんですね。


でかい音を出すのは、誰の仕事でしょうか?
音響屋さん、PAの仕事なんですね。

そして、バンドによってでかい音、
でかく出せない音があるのでしょうか。


実は、数値的にでかい音を出すのは超簡単なんです。
音量レベル(フェーダー)を上げるだけです。

しかし痛い音をそのままレベルを上げてしまうと、
痛い音になってしまいます。

実は、みんなが憧れている、
爆音は耳が痛くない、いい音の大きい音なんです。


デシベルではなく、音量感、爆音感、音に包まれる感のある音


デシベル(音の大きさ、ボリューム)ではなく、音量感、爆音感、音に包まれる感、
色んなイメージを総称しての、爆音、ということになります。

本当の意味の、爆音は難易度が超高いのです。


例えば、

Aがバンドのギターの出音
Bがそれを補ってさらに大きく外に鳴らすPAの音だとします。

Aの音で、飽和していたり抜けにくくなっている場所を足りないものをカットします。
痛い音が出ていたら、それもカットします。

AとBが混ざった感じで外に出ます。

それが外音(出音)になります。


それで、もしも、Aがアホみたいにいい音だったとします。

ほんまに最高に最強に、
美味しいところのエキスを絞り出して固めた、
音の塊のような、
とてもいい質感の音であった場合、、

Bはそれをただ大きくするだけでいいのです。超ラクなんです。

痛いところが全くないので、氣持ちいいしかない音です。

歪んでたりグリーントーンだったり、
曲調や音色は異なりますが、
通ずるところはみな同じです。

PA、エンジニアの役割は、

演者が出す音のサポートの意味合いが強いです。

しょぼい音を、まあまあな音にはできますが、

しょぼい音を激烈かっこいい音にするのは至難の技です。

いろんな事をして塗り固めていくので、どんどんウソくさくなります。


あなた次第ですよ、最善は尽くします


前回のハイハットの時も話しましたが、
これもまたプレイヤー(演者)ありき
なんです。


なので、最初に戻りますが、

PA(音響)に対する

「爆音にして下さい」

という要望に返答する本当の答えは、

「あなた次第ですよ。最善は尽くします」

という、なんかとても成功率の低いオペをやるドクターのようなセリフになってしまうのです。笑

(PAでも、オペする、オペレーション、といいますね。そうですね、PAは演奏グループの、バンドのお医者さんみたいな役割もあるんですね)


でかく感じる音=爆音


僕らが聞いて憧れていた爆音

ジミヘンの爆音
ツェッペリンの爆音
ビートルズの爆音
セックスピストルズの爆音
マイブラの爆音
レイジアゲインストザマシーンの爆音


、、そういったものは、実は僕たちが想像していたよりも、実は音量、デシベルとしては小さいものだったかもしれません。

実際に出会った海外のバンドはそんなにめちゃくちゃでかい音を出しているという印象は少ないです。

(フロントアクトをした時に観たOasis も、そんな感じでした。特に大きくもなく。程よい感じ。 リアムの声、超かっこいい、ノエルのギター、めちゃくちゃ熱い、ベースの低音も綺麗で太くてドラムももちろんガシガシきてました。

全く痛い音ではなかったです。

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2006年、サマソニ出演の時に、

ステージの脇で観たシンディ・ローパーはエグかったです!

めちゃくちゃ小さい、が、とても質感のいい、しっかりした出音。ステージ上にシンディの声響きまくり。

めちゃくちゃ歌いやすそうでした。で、外音を聴くとかなりの爆音、というか超ハッピーな広がるでかい音でした。これぞ!な体験でした)

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音圧はめちゃくちゃ感じます。

耳に痛くてでかい音、ではなく、

耳に優しい(いい音、ということですかね)

でかく感じる音です。


やはり、それなりの評価を得ているバンドで、痛い音を出しているバンドはないですね。
痛かったら、聴いてて、いいなと思う前に耳が傷づいてしまいますからね。


CDやレコード、
とても大きい音で流して聴いたらそら氣持いいけど、
家や車の中で聴いたり、レストラン等の公共の場で聴くときはそんなにボリュームが大きくできない時もありますよね。。

それでも心が熱くなる、ということは
爆音感、心がウォーッとなるあの感じは決してボリュームだけではない、という事になります。

それこそヴァイブレーション(揺れ、振動、バイブス)ですね。

エモーション、衝動ですね❗️

僕はその爆音感の事を、

ゲイン感、と呼んだりしています。

ゲインほりこむ感、です。笑




Rage Against the Machine / Bulls On Parade at Fuji Rock1997


爆音といえばこのバンド、
みんな大好きレイジ、最強にカッコいいですよね。
ラウド系なるジャンルの走りだと言われていますね。
レイジを聴いて衝撃を受けて、

ここから幾多のヒーローが誕生していった事か。




8otto / Generation888
自分のバンドの中で
爆音感、といえばこれかな、と。
カッコいい!(自画自賛)



バンドで、ギターリストがでかい音を作るコツ


それではいよいよ、
バンドで、ギターリストがでかい音を作るコツをお話しします。

これをマスターすれば爆音を出せるバンドになる近道だと思います!

これは意外、と思うかもしれません。


それは、、、

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