世界一合わない妻

性格は正反対。好きな物も合わないし、価値観なんて全然合わない。妻はなかなかYESと言わない。だから喧嘩も多い。

多分世界一合わない夫婦だと思います。笑

ただ誰よりも尊敬でき、憧れであり、大好きな存在です。

一生涯死ぬまで妻含めた家族を幸せにしたい。

大学2年生で妻と知り合い、付き合いました。

大学時代は時間やお金がなく、満足にデートや外食にも行けず、プレゼントはほとんどしたことがありません。

それでも一緒に居てくれて、プロ1年目で結婚しました。

合わないと感じ出したのは、プロになりお給料をいただいて、結婚し同じ時間を過ごすことが増えてからです。

それは子供ができてから、更に強く感じました。

例えば、自分の好きなご飯屋に連れて行っても

「これ美味しいから、食べてみて」

「私はそんなに好きじゃないな」

ショッピングに行っても

「好きな物、服買いなよ」

「いや、いらないかな」

こんなことを始めたい！と言っても

「本当に今それをやる必要ある？心の底からやりたいと思ってるの？やるべきことは他にあるんじゃない？」

と。

サッカーが楽しくない。だけど僕が稼がないと家族を養えない。と話したときも、

「楽しくないのに無理してやるなら辞めなよ」

「稼いでほしいなんて思ってないし、稼げないなら私も働くよ」

「家族を養うためにサッカーをしないで。昔からの自分の夢でしょ？」

言い方はきついし、いつも喧嘩になってしまう。

僕は妻が喜ぶ姿が見たいのに。

家族が幸せになるためにやろうとしてるのに。

と思っていました。

だけど、妻はもっと違和感を感じていたと思います。

だから何故そんなに僕と合わせようとしないのか聞きました。

妻は言いました。

「思ってることを単純に言ってるだけだよ。

楽しくないのに、無理して続ける必要なんてない。

きっと周りの人達からは頑張れって声をかけてもらうと思うから、私は頑張れとは言いたくない。逃げ道があってもいいじゃん。

昔から続けてきた大好きなサッカーが職業になるって、幸せなようで辛いことも多いと思う。

この先、何千、何億と稼いだとしても、あなたが楽しく毎日を過ごせていないなら意味がない。

稼げないなら私も協力するし、お金がなくても家族が幸せで子供が私達の子として生まれてよかったと思ってくれたらそれでいいよ。

私もあなたと合わないなと思うけど、夫婦だからって好きな物が一緒である必要も、合わせる必要もない。こんなに性格も合わないし喧嘩もするのに、それでも何故かずっと一緒にいる。魅力を感じる。この部分が好き！と言えてしまう関係よりも、こんな関係の方が私は心地良いけどな。」

本当に飾らず、自分にも他人にも正直に生きてる人だと改めて知りました。

そして何よりも本質をついている。

自分は真逆です。

誰よりも人の目を気にする。

流行りに流されやすい。

影響されやすい。

芯がない。

でも、心の中では

誰の目や評価も気にせず、嫌われようが自分がやりたいことをして、なりたいものを目指したい。

こんなありのままの自分を受け入れてくれる人が1人でも居てくれるだけでいい。

そんな人に全力で向き合い、サポートする。

そんな真逆のような人になりたいと思っています。

そして僕は知らず知らずのうちにそんな最高な人を妻にしていました。

いくらすごい人や立場が上の人でも、妻は誰に対しても態度を変えません。

皆が絶賛する高級店で食事をしても、息子も一緒に楽しく食べれる100円の回転寿司の方が好きだと言います。

流行りのブランド品よりも、僕が大学時代なけなしのお金でプレゼントした鞄をずっと使っています。

子供や僕が幸せだと思えることには、惜しみなく尽くす。

このように本心で生きている人は、世間では生きづらかったり、理解されづらいのかもしれません。

もしかしたら、誰にでもいい顔をして自分を押し殺して合わせているほうが生きやすかったり、出世できたりするかもしれません。

ただ自分の生き方や譲れないものに

信念
をもっています。

そこに外れるようなことはしません。

本当に媚びないです。

だから他人に嫌われても何とも思いません。

その生き方が自分にとって一番幸せだから。

だから僕の妻はめちゃくちゃかっこいいし、僕にないものを沢山持っています。

全ての言動に嘘偽りなく、本心で話してくれます。

好きな人であり憧れの存在です。

僕には

世界で活躍できるGKになる。
という夢があります。

今まで

調子に乗りそうになった時。

本質(夢や目標)からずれそうになった時。

僕を一番理解してくれているからこそ、僕が道から外れそうになった時、喧嘩をしてでも引き戻してくれたのは妻です。

逆に本質をついたものであれば、惜しみなく時間と自己投資を許し、全力で背中を押してくれます。

僕は本当にこんな人が身近にいて幸せです。

運がいいです。

そんな妻を育ててくれた両親も

サッカー選手

としてではなく、僕を息子のように接してくれます。

自分はまだこんな素晴らしい生き方や譲れないものといった信念が固まっていません。

色んな刺激に触れ、学び、経験してブレないものを見つけたいです。

一度きりの人生。

サッカーは人生の中のほんの一部。

最後にどんな人になりたいか。

自分の人生、他人に無理に合わせなくていい。

人生最期の時に

どれだけ自分の性格・生き方を色んな人に理解してもらえなかったとしても

この人と結婚してよかった

この人の子供でよかった

この人を応援してよかった

そう思ってくれる人が1人でも居てくれたらそれでいい。

だから今、そんな人を大切にする。

相手に嫌われた？

悪口を言われた？

別にいいじゃん。

弱さも強さも見せて、全身全霊で向き合ったのだから。

これが自分の個性。

自分に嘘偽りなく、素直に生きていきたい。

だから

色んなコンプレックスがあって苦しんでる人。

生きづらい人。

そんな人にも絶対に応援してくれる人がいるはずです。

同じような生き様や夢、目標の人もいるはず。

そんな人がいてくれるだけで幸せなことです。

サッカー選手だからすごい。

先輩だから従う。

誰よりも稼いでる。

権力があり立場が上だからって、偉い訳じゃない。

どんな職業、年齢でも多種多様で人として素晴らしい人で溢れてる。

僕は自分を押し殺さず、堂々と毎日を生きていきます！