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インドネシアの島めぐり2日目 ロンボック島の温泉に行く

夜はペラペラのフリース毛布2枚では寒く、持って来た長袖を着ても寒かった。外気は18度で中もそれくらいだったろう。なにしろ壁は竹を編んだ壁にベニヤ板を貼り付けただけだし、床は木の板を渡してあるだけだから隙間だらけだ。
窓もちゃんとは閉まらない。
通気が良いということは音も筒抜けというわけで、朝4時のアザーンの音量はバンドンの学生寮で聞かされているフルボリュームと同レベル。これにそこら中にうろうろしているニワトリの叫び声も加わる。

アザーンには大体パターンがあって、決まった節回しの繰り返しがほとんどなのだが、バンドンで聞き慣れているのと違うパターンがいくつも出て来て興味深い。
特に気に入ったのは、昨晩聞いたものだが、子供たちが複数で頑張ってアザーンをやる奴で、こういう発表会みたいなのは聞きがいがある。
小さい村でみんな知り合いだろうから、今日は〇〇ちゃんと△△くんだねなどと家族で食卓を囲みながら団欒しているんじゃないか、と想像してみるのも楽しい。

すっかり目が覚めてしまったので朝5時にはベッドを抜け出し、付近を散歩をしてみる。朝モヤの気持ち良い景色があった。

宿に戻るとそのまま主人のすすめに従い朝食を食べ、紅茶を飲みながら今日は何をしようかと考えていると、「温泉まで連れて行ってくれるベモがいるけど乗るか?」と聞かれ、朝風呂もいいなと思い立ち、行くことにした。

15キロメートルで30,000ルピア(300円)

6時に宿の前を出発した軽トラは30分で温泉の入り口についた。薄い青緑色のゲートは大きく目立つのでわかりやすい。

SEBAU(スバウ)温泉と書いてある

ゲートを通り抜けると緩やかな登り道を進んでいく。
道はコンクリートで固められており歩きやすい。ほとんど迷うようなところはなく、不届きものが捨てたゴミを見ながら「間違っていないな」と確認しながら進んでいく。
しばらくいくと、いつのまにか右手から川の流れる音が聞こえるようになる。しかし森の密度が濃すぎるため川は見えない。どうやら川の上流に向かって進んでいるようだ。
15分くらい歩いただろうか、ついに道は川が見えるところまで出る。ちょうど温泉の方向を示す目印を過ぎたあたりだ。
この小川を渡河し、坂を登ると目的地はもうすぐそこだ。

こういう広場に出る

温泉は広場の中央に掘られた穴にフツフツと湧き出ていた。壁を少しくり抜いているあたりは大分の壁湯温泉を彷彿とさせる。
ただし、そこら中に誰かが脱ぎ捨てた服やら下着やらが散乱し、ゴミも散らばっているため、なるべくそういうところは見ずに温泉に集中する。

小さい泡が底からたくさん湧き出てくる

硫化水素の香り漂うぬる湯が静かに湧き出ている。温度は37度くらいだろうか。いわゆる不感温度というやつだ。
わたしは誰も来ないだろうと思い何も身につけずにゆっくりとお湯に浸かってみた。マンタップ(インドネシア語で最高の意味)。

絶え間なく湧き続けるお湯の泡を見ながら、何も考えずに30分くらい入っていたんじゃないだろうか。
もうこれで満足だと思った。明日はロンボックを出てスンバワ島に行こう。

服を着ようと靴下を履いたら、木の小枝みたいなものがくっついており、ふるい落とそうとしてもしっかりくっついている。しょうがねえなと指で摘もうとしたら動いている。ヒルだ。

まあいるでしょうね。わたしがよく登った丹沢にいるくらいなんで、いない方がおかしいでしょう。
絶対他にもいるぞと探し、靴にくっついているやつも発見。

二匹とも処分しておきました。温泉に行くときはお気をつけください。特に雨季ですね。

宿への帰りは歩きながら通りがかった軽トラを捕まえようと振り返りつつ峠に向かう急坂を歩いていたら、好奇心旺盛な高校生3人組に声をかけられ、峠の上までバイクの後に乗せてもらうことになった。
学校が休みなので、友人たちとつるんでやってきたらしい。
なんだかとてもいい気分がした。旅に来たぞという実感が湧いてきた感じと言ったらいいだろうか。

一番右の運動神経が抜群そうな男の子の後ろに乗せてもらった

峠を越えればあとはひたすら村まで下り坂だ。10キロくらいありそうだけど行けるところまで歩いてみようと歩いているうち、結局宿まで歩いてしまった。
結構膝がガクガクだ。

いつものルーティン、マンディー(沐浴)、洗濯、昼寝をして遅めのランチに出かける。
ランチはガドガド15,000ルピア、ミーゴレン15,000ルピア、オレンジジュース7,000ルピアでしめて37,000ルピア(370円)。
野菜不足も解消できたし満足。

夕食は気になっていたオシャレな店で、ナシゴレンとパイナップルジュースを頼み、しめて35,000ルピア(350円)。ナシゴレンは外国人好みの味に仕上がっておりとても美味しい。さすが観光地なだけある。

そしてこれからこちらも気になっていたオシャレなカフェに行くことにする。
そのあとは、主人に一枚追加してもらった毛布に期待しつつ寝るだけだ。

本当はリンジャニ山に登りたかったけど、絶対に乾季の方がいいので、今回は景色だけ楽しんでよしとしよう。



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