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選挙権は18歳からになったのに、なぜ立候補できる年齢は変わらないのか

東京都知事選が連日ニュースをにぎわしているのをバンドンから見ています。日本の選挙権は18歳以上に引き下げられましたが、被選挙権は引き下げられていません。衆議院議員が25歳、参議院議員は30歳です。
被選挙権というのは立候補できる権利ということですね。

わたしの娘が大学1年になり、頑張って活動しているのでわたしも応援したいと思い記事を書く次第です。


日本の立候補できる年齢について、総務省のサイトから引っ張ってきました。以下のようになっています。

選挙権と被選挙権の年齢が異なるのは一応理屈はありまして、政治を行うだけの経験と見識がないといけないという訳ですね。

そのため、以下国立国会図書館の調査によれば、対象194か国中、18歳が54か国(28%)、21歳が60か国(31%)、25歳が57か国(29%)、それ以上が23か国となっています。

諸外国の選挙権年齢及び被選挙権年齢 レファレンス平成27年12月号

選挙権を18歳まで(16、17を含む)に与えている国は199か国中176か国と90%になりますから、ずれています。

諸外国の選挙権年齢及び被選挙権年齢 レファレンス平成27年12月号

どんな国が18歳までに被選挙権を与えているかというと、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、ポルトガル、スイス、ベルギー、オランダといった欧州勢に、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランドの北欧勢、イタリア(25歳)以外全部ですね。
北米はカナダが18歳なのにアメリカは25歳と意外に高いです。オーストラリア、ニュージーランドも18歳です。

インドネシアは選挙権が17歳、被選挙権が21歳ですから、日本負けてますね。勝ち負けの問題ではないですが。

わたしの意見はどうかというと、18歳に選挙権を与えるのであれば、被選挙権も与えないとおかしいと思います。リンクして当然という考えです。

なぜか。それは18歳からまともな判断ができるという前提なわけですよね。政治をする能力も十分に備わっているはずです。
さらに言えば、選挙権よりも被選挙権の方が、頼りないと思えば選ばなければいいだけの話なので、年齢制限は不要と思います。

また、政治能力と年齢は必ずしもリンクするものではないことは、政治家を見れば分かりますよね。

わたしは学生時代、選挙を手伝っていた関係で今でも政治家とはつながりがあり、政治家、政治家志望者をたくさん見てきましたが、正直言ってこんな知識レベルで政治家なのかと驚きます。
あくまでも市議会議員、区議会議員レベルの話ですよ。さすがにわたしの直接知っている衆議院議員や自治体の首長クラスでそんな人はいません。

雄弁会とか弁論部に所属している政治家志望の学生で優秀な人はいて、その人達の方がはっきりいってはるかに優れていました。
もうこれは断言できます。

年齢ではないんですね。政治家の良しあしを分けるのは、志の問題なんです。もうこれ一択です。
若くして志ある人間に政治を任せてみたいと心から思います。

地元の既得権益者の顔色を窺ったり、寝技みたいな能力ばかり高まって、最初の志はどこに行ってしまったんだという政治家だらけじゃないですか。
空気を読まない、情熱だけの人間が突っ走って、閉塞感のある既存のルールを破壊してほしいですね。

参考資料:
総務省のサイト(選挙権と被選挙権)
https://www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/naruhodo/naruhodo02.html

国立国会図書館(諸外国の選挙権年齢及び被選挙権年齢 平成27年12月)https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_9578222_po_077907.pdf?contentNo=1

日本総研(被選挙権年齢に関する調査2023年9月)
https://www.jri.co.jp/MediaLibrary/image/column/opinion/detail/2023/0928_inoue.pdf

朝日新聞(フォーラム 被選挙権年齢の引き下げ2023年10月)https://www.asahi.com/articles/DA3S15773284.html








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