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核融合発電に対する期待

核融合は、1970年生まれの自身が子供の頃から期待されている技術である。漫画の世界では、鉄腕アトムは核融合エネルギーで動いていたし、ファイナルファンタジーの世界も核融合炉が実現した未来を背景にしている。

映画やアニメに登場する、あの未来技術がどこまで実現してるのか調べよう!みんなでつくる未来予想図』というサイトが上手にまとめているので、是非ご覧いただければと思います。

太陽が煌々と輝き、地上に光と熱をもたらしてくれていますが、その現象こそが核融合であり、核融合発電は『人工太陽』とも呼ばれ21世紀に実現される期待の技術と言われています。

国際協力プロジェクトとしてフランス(南フランスのサン・ポール・ル・デュランス)で建設中のITERは、2025年にもテストランを開始する予定とされています。このプロジェクトは、2035〜2040年の間に商用化を目指しているとのことですので、もう10年少しで待ち遠しいですね。

建設中の様子は、下記の画像が公開されています。

https://www.iter.org/doc/www/content/com/Lists/WebText_2014/Attachments/236/iter-aerial-view-02-hd_ed_small.jpg

ITERプロジェクトの詳細は下記サイトをご覧ください。

What is ITER?

で、この度、日本国内機関として初めて、オンラインにはなりますがITERの現場から生中継で内部を見学することができるようです。
(2023年6/27(火)日本時間19:30〜)

JADA主催オンラインイベント
生中継!一緒にITER行ってみよう!
2023年6月27日(火) 19:30~20:00開催!
事前登録なし!当日参加OK! 参加費無料!

この国際プロジェクトであるITERの他にも、アメリカの「ヘリオンエナジー」社やビル・ゲイツ氏が設立した「テラパワー」社など、民間企業も核融合発電の実現に向けて研究開発を進めています。

ヘリオンエナジー(US)

テラパワー(US)

ゼネラルフュージョン(UK)

コモンウェルスフュージョンシステム(US)

TAEテクノロジーズ(US)


「テラパワー」社においては、日本の高速増殖炉技術に関心を示し、日本原子力研究開発機構や三菱重工業などと技術協力の覚書を交わしています。

カーボンニュートラル実現に貢献するナトリウム冷却高速炉技術に関する日米協力の推進について(米国テラパワー社との協力)
令和4年1月27日
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
三菱重工業株式会社
三菱FBRシステムズ株式会社

2030年代半ばから2040年代にかけて商用運転される見込みとのことで、自身が70代になれば確実な核融合炉による電力が得られるのかもしれませんね。

ただ、いつも疑問になるのですが、お湯を沸かして蒸気タービンを高速回転して電気を得るしか方法はないのでしょうか?

日本でも稼働している原子力発電所は、加圧型軽水炉という形式で核分裂により生じたエネルギーを熱として得て、ボイラーを加熱。得られた高圧蒸気によるタービン高速回転を得て電力を生成する仕組みです。これは、重油や天然ガスを燃料とした火力発電と発電の仕組みは同じで、ウランを燃料として利用することが異なる仕組みです。しかし、使用済みのウランは核廃棄物となり、日本では使用済みウランを再利用できる高速増殖炉の開発に取り組んできましたが、『常陽』や『もんじゅ』などの実証炉は事故やトラブルに見舞われ、商業化には至っていません。
(もんじゅは廃炉が決定しています)

2018-04-18
「もんじゅ」廃炉計画と「核燃料サイクル」のこれから
(資源エネルギー庁サイトより)

「テラパワー」は、アメリカ・エネルギー省の支援を受けて2028年に運転開始を目指す高速増殖炉の開発を進めています。この炉は、安全性や経済性に優れるとされていますが、実現可能性や影響評価についてはまだ不明な点が多いとも考えられます。

その他にも、核融合炉が本格商用運転に達する前の過渡期としての運用なのか、改良型加圧型軽水炉方式の原子力発電所の計画もあるようです。


一方で、核融合発電は、2025年にITERがテストランを開始し、民間企業の「ヘリオス」も小規模な商用運転を目指すというスケジュールです。核分裂発電と核融合発電の競争が激化する可能性があります。

3.エネルギーフリーの時代展望(フリーエネルギーではない)書籍『エクサスケールの衝撃』では、次世代スーパーコンピューターの利用によってシンギュラリティ(AIが人類の知能を超える技術的特異点や、AIがもたらす世界の変化を示す言葉)が到来すると予測しています。その時代は、エネルギーや食などがほぼ無料で手に入る時代であり、人類は労働から創造へと移行することになると述べています。この書籍の著者は、新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金を不正に利用した詐欺罪で逮捕されましたが、その技術は今も最先端スーパーコンピューター開発に活かされています。この書籍では、エネルギーフリー(フリーエネルギーとは異なります)の世界を描いていますが、核融合発電は、その一つの候補となるかもしれません。核融合発電は、水素(重水素)やヘリウムといった海水からほぼ無限に得られる燃料を利用し、エネルギーコストを大幅に低減できる可能性があります。(分離コストはかかりますが)


1.核融合発電
3年後2025年に国際協力にて取り組まれるITERがフランスでのテストランに向けて鋭意建設が進んでいます。その後、2035〜2040年の間に商用運転を目指す計画です。
そのほか、アメリカ「ヘリオス」社が2024年には入力エネルギー以上の発電力を得ることに目処をつけたいとしているほか、各種企業の計画が出ています。

2.核分裂発電の動向
2050カーボンニュートラルにむけてEU諸国は原子力発電利用に舵を切りました。それ故なのかも知れませんが、アメリカでビル・ゲイツ氏が設立したとされる「テラパワー」が日本の『もんじゅ』ほか高速増殖炉技術に関心を示し、日本原子力研究開発機構、三菱重工業とその子会社の間で1/26付けで覚書が交わされた」という報道あり、技術協力などが可能を協議を始めることになるとのこと。

2(1)原発の一般的な形式は、加圧型軽水炉原子力発電である。
ウランを燃料として利用したのち廃棄となるが、日本で開発整備を進められたものが高速増殖炉『常陽』(1977年)、『もんじゅ』(1986年)。高速増殖炉は、炉内で利用した核燃料が使用後に20%増量されること、ならびに既存の原子力発電所の使用済み燃料を加工して再利用することができることから、核燃料サイクルに期待が集まったものの、未だ商業利用には至っていない。(もんじゅは廃炉予定)

2(2)
「テラパワー」は、アメリカ・エネルギー省の支援を受けて2028年の運転開始を目指しているとも書かれているが、あと6〜7年でそこまで進むのだろうか?2025年には核融合発電『ITER』のテストランが開始され、場合によっては民間企業のアメリカ「ヘリオス」が小規模での商用運転を目指しているという時間軸である。

3.エネルギーフリーの時代展望(フリーエネルギーではない)
書籍『エクサスケールの衝撃』に書かれた次世代スーパーコンピューター利用によるシンギュラリティ(AIが人類の知能を超える技術的特異点(転換点)や、AIがもたらす世界の変化を示す言葉未来学上の概念)を迎えるとされ、それはエネルギーや食が限りなく無料で手に入る時代であり、我々人類が労働による対価を得る世界から、創造により社会変革を行う世界に変わることを意味した。

残念ながら著者は、経済産業省傘下の国立研究開発法人新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)の補助金を不正に利用した詐欺罪で逮捕・拘留されるに至ったものの、その技術は今も最先端スーパーコンピューター開発に向けて活用されている。

本書には、エネルギーが無料で手に入る世界、謂わばエネルギーフリー(フリーエネルギーとまでは言えないが)を予見していたが、核融合発電において利用される燃料は、水素(重水素)、ヘリウムであり、海水からほぼ無尽蔵に手に入れられるものである。(分離コストはかかるが)それゆえに、核融合発電は、エネルギーコストを限りなく低減できる技術であるとも期待される。

今日はここまで

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