一緒に読むということ

松永さんもよく言っているが、どの教材も結局のところ日本語で書かれたテキストを適切に読めなければ、日本で十分に教育を受けることは難しい。

そこで最近は家庭教師で教科書を読むところからはじめるようにしている。

一緒に読んでいると、よく理解せずに先に読み進める子が非常に多いことに驚かされる。

数学で出てくる用語の定義、歴史の因果関係、理科の仕組みの解説それらをなんとなーくわかった気になって読み進めていくから、結局問題演習できないし、次の単元で、当たり前のように書かれている既出の用語がわからずにつまずきやすい。

一緒に読みながら深くつっこむことを教える。なぜこうなるのか?この定義は答えられるか?わかったか?うんといったな?では説明してくれ。そう問うと、はじめはうまく答えられないでいるが、だんだんこちらの質問するところが分かってきて、即座に答えられるようになる。


本を読むと言っても読み方をどれだけ適切に深く掘れるかが大事だが、初学者はそのコツを掴みづらい。

さらっと流しすぎたり、余計なところで深掘りして主題からずれたりしがちである。

はじめはどんな教科を教えるにしても、この読み方を指導しなければ、効率的に学習できないのではないか。

最近はそんなことを考えながら、子供たちと対話している。

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