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02 いろんなマジックを知っておくべき?

マジックの世界以外にも、たくさんあるプリンシプル

トリックを創作するときに、いろんなマジックをたくさん知る必要はあるのでしょうか。急いで、その答えを決める前に、マジックの世界でありがちなことを、いくつか挙げてみますね。

○いろんなマジックを知っていて、いろいろと詳しいけれど、あまりオリジナルのトリック、すごいトリックを創作していない人がたまにいる。

○マジックの道具を買うのは好きだけど、トリックの創作はめんどくさいと思っている人も同じようにいる。

○マジックに詳しくて、オリジナルのトリックはあるけれど、どれもあんまりピンとこない作品ばかりの人もいる。

これは、僕を含めて、世界中で起きていること。なので、特定の誰かの悪口を言っているわけではありませんので、心のザワザワは抑えてくださいね。

「まだ創作はしていないけど、僕はマジックに詳しいから、きっとすごいトリックが作れるはず」なんて、思春期に起きがちな夢想を除けば、どうやら「マジックをたくさん知っている」と「良いオリジナルのトリックを創作できる」は、無関係のようです。

むしろ、よけいなマジックの知識は、創作の邪魔になるだけ。僕は、そう思っています。だって、お腹いっぱいの人は、プロのシェフでもない限り、料理を作る気にはならないですよね。

ただし……、「自分の趣味の対象」、プロなら「仕事にしているモノ」を、「詳しく知りたい、知るべきだ」という欲求や願いは、まさにその通りです。とくに、プロのマジシャン、マジックグッズの販売を仕事にするなら、誰かの知財をうっかり侵害していないかチェックする必要もあります。そんな検証能力や職業倫理の話は、「マジックショップの開業のしかた」や「プロのマジシャンのなりかた」になるので、このレッスンでは触れないことにします。

二つの矛盾の解決法

それでは「トリックを創作するには、マジックに詳しくない方がいい」と「プロのマジシャンや販売者になるなら、マジックに詳しくなければならない」という、二つの矛盾。これに、どう対処すればいいのでしょうか。

オススメの方法は、以下の通りです。

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サポートはウェルカムです。いただいたサポートで、若いマジシャンとお茶を飲んだり、一緒にハンバーガーを食べるのに使わせていただこうと思っています。