オリジナリティは、当たり前の常識という無意識に潜んでいる。
今、この時代、この世界に、
私として生きられること。
それが、私にとっての幸せ。
そして、ある日突然、変わっていたりするもの。
そんな一貫性のない自分を快適に感じている。
嘘のようだ。
私とは、過去を積み上げたものでできると思っていた。自分で選びとって、なりたい自分になってゆけるのだと信じていた。
けれど、
私は、世界から与えられた情報と価値観だった。
世間と噛み合わないことを、個性やオリジナリティだと言い張ってきたけれど、そんなもの情報処理の不具合でしかなかった。
無意識に支配されていた。
意識的に生きることが出来なかった。
そんな生き方を求められては来なかった。
求められなくても生きられる時代だった。
氷河期を含めても、おめでたい時代だったのだろう。私がおめでたかっただけかもしれないけれど、与えられた情報と誰かの価値観さえあれば、ジャッジするだけでなんとかなってしまった。
その限界点を迎え、現在、破綻中の私です。
気づいたら、なにもない戦場に、たった一人で立っていた。時代という空を見上げてみると、いつのまにか自分の価値観で生きられるようになっていた。
いい時代だな。
こんな時代を生きたかったんだよね。
ということで、他者の価値観による無意識の支配を脱するために、現実と対話し、意識的に生きることにしたわけですが…
これがまた、難しい。
日常の全てを意識することなんて、高度すぎた。
その代わり、もっと簡単なことに気づいてしまった。
自分の言葉で生きること。
私たちの世界は、意味で成り立っている。
その意味にフィットする言葉を選び、自分の世界を構築し、他者と共有する。
けれど、その自分は、無意識が成りかわることもできる。
与えられる情報も、自ら得た情報も、脳で処理されることには変わりない。記憶した単語を選ぶことも、つなぎ合わせて表現することも同じだ。
ジャッジだって、無くなりはしない。
無意識と意識の違いがあるとしたら、言葉の意味を、自分なりに定義しているかどうか。
言葉の意味は、共通だ。
辞書を見れば、書いてある。
だから、互いに知る日本語を使う限り、わかり合えると思っていた。
けれど、あなたの言葉は、私の使っている意味と同じとは限らない。
この時代、この世界で、私として生きられること
それが私の幸せだけれど、あなたはどう思ったのだろう。
時代って?
世界って?
私って?
生きるって?
どれも難しくない言葉だ。
だからといって、私と全く同じニュアンスで理解してもらえているだろうか?
当たり前過ぎて気にしたこともなかった。
辞書に載っている意味と、私の世界の言葉は、完全に同じではない。
突き詰めた言葉の本質が辞書には書かれている。
私の使っている言葉には、我がある。
私の個人的な経験や獲得した価値観によって、肉付けされている。オリジナリティって、そういうことじゃないのだろうか?
個性は、身体由来の感覚的な違いしかないと思っていたけれど、言葉の方がクセが強いかも。
当たり前の共通認識として思い込んでいるものが、少し歪だったり、過剰だったりする。
自覚できれば、削いだり、付け加えたりするのだろうけれど、みんなと同じだと思い込んでいるから、気づけない。
分かり合えないことではなく、
分かり合えていると思って使っている言葉に溶け込んでいる無意識の我。
…ややこしい。
自分で書いていても、混乱してくる。
独創性は発揮するものではなく、
常識という無意識に潜んでいる。
自覚して、直すもよし、使いこなすもよし。
なるほど。
自分なりの価値観を築くためには、人との違いを知ることなのか…??
人との違いにあれだけ苦しんできたのに?
あれ?
もしかして、人と比較することは、
悪いことじゃない?
人との違いを、よくないことだと振り分けていたのは、孤独が怖かったからだ。
居場所が欲しかったから、同じでいたかった。
けれど、今の私は、人間の本質は同じだと思っているし、身体由来の感覚と言葉の意味以外、さして変わらないと思っている。
私たちには、さしたる違いはない。
その価値観が、解釈を変えた。
比較は、自分や相手の個性、才能、強みを知るための手段。なら、コミニュケーションって、そのためのもの?
そんな程度のものなの?
相手を理解するって、
とんでもなく軽い意味合いだったんだな。
というか、私の理解の解釈が、重すぎたんだわ。
考え過ぎって、意味とか、尺度とか、重さとか、そういう感覚的な部分に拘りが強いってことなのかな?
もしかして、私の生きにくさって、尺度が重かったり、解釈を間違えたりしているだけの話なのかな?
もしや、これが、認知の歪みって奴?
私は、物事を深刻に受け止め過ぎるのか?
つまり、真面目なんだね。嫌だけど。
頑固で、融通が利かなくて、我が強い。
いくら個性と表現しても、印象悪すぎてヘコみそうなんですが…
そんな独創性が役立つ人生になるといいな。
fumori
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