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自分のほっぺたに鳥肌を立たせたいから聴く

【幼児期に影響を受けた作品】

※2020年にFacebookなどで紹介した「自分の「聴覚」に多大な影響を与えたアルバム」について語るバトンで綴ったことを、自分の記録用に転載したものです。

CAPRICCIO ITALIEN
THE WORLD FAVORITE SHOWPIECES
ユージン・オーマンディ指揮
フィラデルフィア管弦楽団

このバトンが回ってきて「一番聴覚に影響を与えた」という点において真っ先に浮かんだのは、スメタナの『モルダウ』だった。
モルダウが入ってたレコードは何枚かあったように思うけど、母親から送られてきた写真はこの名曲集的なもの。スメタナの他にチャイコフスキーとかシベリウスの曲が収録されている。
モルダウは確か父親が好きな曲だったと思う。家でミニサイズのフルスコアを見つけたことがあるので相当好きだったんだと思う。
小さい頃にこれを聴くと、とにかくほっぺたが冷たく痺れ、全身のうぶ毛が立ちまくる感覚で、好きな曲だから聴くというよりは鳥肌を立たせたいから聴く、今考えるとかなり変態な趣味であった(皆さんはそういう趣味ありませんでしたか?)。特にモルダウは最大限の鳥肌を引き出すことができた。
わたしは札幌市南区で育った。近所に豊平川の上流を楽しむことができる十五島公園という憩いの場があり、川は非常に身近な遊び場だった。十五島公園のあたりで見せる穏やかな流れが市街地に近くにつれ太く激しくなっていくのを知っていた。
なので、モルダウってチェコにある川のことなんだよ、と教えてもらった時に景色を連想するのは容易であった(モルダウと豊平川を一緒にしてすみません)。
すごい、この曲めっちゃ川じゃん!!と。
未だに、聴くとき、演奏するとき、ベースラインを考えるとき、どんなときもその曲の後ろにある景色を追い求めてしまう癖が付いているのはモルダウのせいだと思う。
わたしはクラシックに詳しいわけでもないし、知っているのは連作交響詩「わが祖国」の中の1曲だということくらいでスメタナのこともよく知らないのだが、聴力を失った後の作品と知ったときは本当に驚いたものだ。
この曲の最後の最後、指揮の人によるけど、油断させられた後にびっくりさせられる場合があるよね!わかってるのに毎回飛び上がっちゃうんだよなー

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