ペットボトルでポーン

 授業中に「トイレに行きます。」と言い、抜け出した女の子がいた。
片手には少し丸みを帯びた空のペットボトルが握られていて、教室を出て行った。
彼氏の頭を1発ポーンと叩きに行ったのかもしれない。
空のペットボトルなので、そこまで痛くはないと容易に推測できる。
戻ってきた彼女の手には何も握られていなかった。
きっと、叩いたペットボトルは彼にプレゼントしておいたのだろう。
彼女の足取りは1割ほど軽くなったように見えた。


この文章って多分約10年前に書いたんだよね。
今更感満載で、何故今こうやって発表したの?って感じだと思う。
文章ってその時思った事とか、感じた事とか、見た事とか、はたまた適当な創作だったりするんだけれど、文章達を世の中に発表し、形に残す事で昇華させてる気がする。

読んで下さった方、ありがとうございます。
またね!

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