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スーパードルフィン

私の愛してやまない飛行機。ボーイング737-500、愛称スーパードルフィン。彼が今日、退役の日を迎えることとなりました。

私が彼に最後にあったのは、伊丹空港定期就航最終日のこと。その後、緊急事態宣言が出され、福岡空港を拠点にする彼に会いに行くことはかなわず、今日の日を迎えることとなりました。

おむすび型のエンジンカウル。ぽっこりしたお腹。よく閉まらなくなっていた物入れ。灰皿のあとがある、レカロのひじ掛け。非常口のフォントも、大好きでたまりませんでした。彼が短距離でふわりと空に舞い上がる姿は芸術的で、何度シャッターを切り忘れ、その姿に見惚れていたかわかりません。まっすぐ伸びた主翼…今はウィングレットがついた機体も多いですが、私はまっすぐな主翼が愛しくてたまりませんでした。

梅雨があけるころには、少しずつ空港にも飛行機が戻ってくるのでしょう。でも、ドルフィンが居ない空港で、何を撮ったら良いのか見当がつかない私がいます。一時期は、もう、空港に行くこともないのだろうかとも思いました。しかし、今日、空に一番近い人から頂戴した一通のメールで、それではいけないのだと思いなおしているところです。

ドルフィンはしばらく羽田空港に居り、ころあいを見計らってアメリカのボーイング社に戻ることでしょう。このようなご時世ですので、彼がアメリカに戻った後、どのような処遇になるかは想像がつきません。ですが、できればキーホルダーパーツなんかにはならず、空を飛んでほしい。そう願ってやみません。

ドルフィン。最後の日まで、沢山の想いを載せて飛んでくれて、ありがとう。

あなたほど愛せる機体は、もう他にはいない。

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