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なんとなく作ったもの垂れ流すとこ。 音声作品等ご自由にどうぞ。 何かご相談はDMまで。…

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なんとなく作ったもの垂れ流すとこ。 音声作品等ご自由にどうぞ。 何かご相談はDMまで。 自作発言、非難中傷×

最近の記事

背中に虹色

私の世界はいつも雨が降っている。 傘をさしてもいつの間にか穴ぼこが空いてて、その穴から雨が落ちてくる。 どうせいつも濡れてるからどうでもいいけど。 最初は嫌だった。 でもどんどんどうでもよくなっていって。 いつの間にか濡れてることが当たり前になった。 いつものようにすみっこで座っていたら、急に暗くなった。 なんだろうと思って顔を上げると、知らない男の子が目の前にいた。 …眩しい。 それに、なんだかあったかい。 ぼんやりと彼を眺める。 すると彼が声をかけて

    • 雨音を聴きながら。

      雨の日は床に寝そべって何をするでもなくぼーっと外を眺めるのが好きだった。 雨は自然の音楽だと言ったのは誰だったか。 初めはロマンチシズムめいてと受け流したものだが、今ではそうでもないと思い直している。 話は少しずれるが、ボレロという曲を知っているだろうか。 きっと作曲家は、踊り子が靴を鳴らして踊る姿を雨音から連想したに違いない。 なぜかって?初めてその曲と踊りを観たとき、頭の中で雨が降ったから。 雨音が少しずつ増えて、重なって、すべての音を飲みこんでい

      • 貴方を待ちわびて。

        君がいないことが当たり前になった。 おはようのLINEも、寝る前の電話も、下らない喧嘩だってもう出来ない。 おじいちゃんになった時、なにしてたい? そんな他愛もない質問に、 君と手を繋いでデートがしたい。 なんて。 彼があまりにも真剣な顔して答えるものだから、思わず笑っちゃって。 そっぽ向いて不貞腐れる貴方が可愛くて、愛おしくて。 こんな時間がいつまでも続くって本気で思ってた。 風鈴が揺れる。 ねえ。いつ迎えに来てくれるの? 一人は寂しいよ。

      背中に虹色