推論と判断をする

なんだか偉そうなタイトルをつけてしまったかもしれないと少しビビりながら投稿です。

医学的な判断ってどうやってんのっていう話です。検査がでてるからそう!なんてことはあまりありません。経験的に多いから、それは否定できませんが、あなたの感想ですよね(某元管理人)と言われかねない部分は残ります。

基本的には医学的な判断は確率論による推定をもとにしています。独立したいくつかの要素がによって重み付けをして確からしい診断の順位をつけていくのです。検査や診察はいろいろありますが、その一つ一つに尤度比という重みづけが過去の文献からつけられており、その尤度比をたくさん集めた診断から順位をつけていくのですね。もちろん例外はあります。そして、尤度比は常に一定ではなく大きく改訂され得るというものです。

病気Aは確率aでかかるとされています。Aぽい症状がある人がAである可能性が以前の統計からaくらいかな?と感じています。さらに、検査をしていくといろんなBとかCとか、Dとかの結果が出ます。

検査をする前の確率=a

検査をすると検査ごとに尤度比があるので(一発診断になるものは診断に困りません)b、c、d、の尤度比とします。検査B、C、Dをした後の病気の確率pは

p = 検査前の確率(a)×b×c×d

となります。検査によってはこれ違うかもねとなるものもあります。でも例えばaの可能性がまだ5割とか、2割だけと早く発見しないとやばいことになるときは次の検査Eをするわけです。検査というのはそういう風に組まれています。当然、他の病気についても確率が同時にあるので頭に入れておいてヤバそう度も加味してどこまで追っていくかを考えています。

ここで考慮しないといけないのは流行りの感染症とかだとそもそもの検査する前に病気である確率がゲキ的に変化するので検査の解釈が大きく変わってしまうということです。先月はxだったのに今月はyで、対策も変わってしまったりとかざらに起こります。


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