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個人的なこと。vol.2 アニメ批評同人誌を作るよ(計画中)/『シン・仮面ライダー』雑感/逆流性食道炎になったらラーメンが食べられなくなった

どうか鋭くあろうと思わないで下さい。文章というのは結局は間に合わせのものなんです。
村上春樹『カンガルー日和』

アニメ批評同人誌を作るよ(計画中)

同人誌を作ります。アニメ批評合同誌です。

詳しい告知や寄稿の案内はもう少ししたらだせると思うのでここでは述べませんが、企画した経緯を簡単に言うと、今、アニメ批評同人誌というのは、割といい感じに空席になっているように思うからです。

例えば、この写真は僕が去年の11月文フリで買った同人誌たちです。

この中でアニメ批評を中心に扱っているのは『アニバタvol.13』と『second after vol.4』、かなり贔屓目に見て『蠟梅学園中等部一年 夏休みの宿題』くらいで、しかも『アニバタvol.13』はかなり前に出されたものです。

当たり前ですがこれが売っている同人誌の全てではありません(『Fani通』とか『サブカルチャーと生存』とかあります)。ただ、これでもそれなりにサブカル人文界隈(そんなものがあればですが)に浸かっている僕が見つけられていないと言うことは、やはり今アニメ批評誌と言うものの存在感はかなり薄れているのだろうと思います。

しかしアニメ批評を読むのが割と好きな僕としてはもう少し盛り上がって欲しいというか、せめて2冊くらいがっつりした評論が載ったアニメ批評同人誌があると嬉しいのです。また、今の大学生の中には自分語りやフェチ語りに乗り切ることができず、どちらかというとコンテンツ(アニメ)についての批評を読みたい、書きたい僕のような人間が多少はいるんじゃないかとも思います。

と言うわけで、こういったやや個人的な欲望から同人誌を作りたいな、と僕は今考えています。「アニメ批評誌が少なくなったのは単に需要がなくなったからだろ」と言われたらそれまでのような気がしますが、幸いなことに今年の5月文フリではいくつかアニメ批評誌が出るようなのでその流れに乗っていきたい(?)ですね。

繰り返しますが告知はもう少々お待ちください。おそらく特集テーマは『リコリス・リコイル』になろうと思われます。もし音沙汰なければそっとしておいてください……。

『シン・仮面ライダー』雑感

『シン・仮面ライダー』をみました。色々つっこみたいところはありましたが、通して結構楽しく見ることができました。以下ネタバレありの感想になります。



映画が始まってから終わるまでずっと「ちぐはぐ」な感じがしていました。多分この感じは『シン・仮面ライダー』を構成する要素のかみ合いが微妙にずれていることから生じているように思います。

僕がそれを一番自覚したのは後半の量産型(?)バッタとの戦闘シーンです。ここでは仮面ライダー1号と2号が確か六人くらいのバッタオーグと戦うんですが、ここの映像と音(声)の質感が全然違うのです。

具体的に言います。画面ではCGとエフェクトをふんだんに使った、派手でいかにもなアクションをやっています。すごい勢いでトンネルを走り抜け、バイクからジャンプしてライダーキックで敵を蹴散らします。しかし、仮面ライダーの声はマスクでぐぐ持っていてよく聞こえないのです。なんとなく喋っている内容は推測できるのですが、細かいところは聞き取れません。

つまり、いかにもな特撮で全然リアリティを追求していない映像と、しかしマスクで聞こえないというリアルな声の状況が、並列して流れてくるのです。その結果として最初に言った「ちぐはぐ」な感じが、おそらく見せ場の一つであるこのシーンで最も強く僕には感じられたのでした。

これは僕が特に印象に残った例ですが、こういうシーンは他にもあります。(例えば蜂オーグに操られた人たちに囲まれたときにだべりながら異様にゆっくりとキャンプ用具をしまうところとか)。なんというか、一貫してストーリーはシリアスなのに細かいところで遊んでいたり、明らかにテンションが浮いているやつがいたり(蠍オーグですが)。

この雰囲気が原作再現によるものなのか、庵野秀明によるものなのかわかりませんが、個人的にはこの感じは割と好きでした。なんなら『シン・ウルトラマン』より肌にあった気もします。ただ、じゃあ映画としてどうか、みたいな話になると、映画好きな人からの評価はあんまり良くないのかもなあとは思います。まあ知ったこっちゃないですけれども。

それとロケは最高でした。劇場で見て欲しい作品です。

逆流性食道炎になったらラーメンが食べられなくなった

大学一年の五月くらいに逆流性食道炎を患い、現在までズルズルとひきずっています。

一番病ひどかった時期は、前触れもなく一日に何度か胃液がせりあがってきて吐きそうになっていましたが、今は薬のおかげもあってかだいぶ落ち着いています。そろそろ三年も経つのに完回していない方が気になるというのもありつつ、知り合いの薬剤師の人に聞いたところ「四年くらいは通ってる人も多い」とのことだったので、あと一年くらいは気長にやろうと思っています。

ところで、僕は大体二週間に一回通院中します。薬をもらうためです。その時医者と病状について話すのですが、最近、この説明がむずかしくなっているのです。

ここ半年ほど僕の逆流性食道炎(加えて初期はあった胃炎)はかなり鎮静化しており、食後の胃薬二錠を除けば普通の人から見れば分からないくらいです(逆に大学一年の時は誰が見てもわかるくらい少食でした)。家だと家族と同じ量食べるし、人とごはんに行っても同じメニューを頼みます。飲み会でも普通に油ものも食べるしそれなりにお酒も飲みます。

しかし、何故か、ラーメンだけは外で食べられなくなったのです。いや、ラーメン屋に入れなくなった、というのが適切でしょうか。

外食した時になるべく残したくない、というのはだれしも同じだと思います。逆流性食道炎になると、当然外食はほぼいかなくなります。その後ある程度病状が改善してくると、消化に良さそうなもの(うどんとか)や、量を自分で調整できる店(ファミレスなど)にぼちぼち入れるようになりはじめ、あとは元の日常まで一直線……、のはずがラーメン屋だけは敷居を跨ぐことができません。なんというか、ラーメンを前にしてそれを最後まで食べ切れる姿をイメージできないのです。

これは量や油のせいではありません。なにせ僕は油そば屋なら何度か入って完食しています。油そばが食べられてラーメンが食べられない道理はないはずなのです。なんなら油そばのほうが汁がない分、麺が残っていたらわかってしまうのでこっちの方が心理的プレッシャーも大きいはずです。しかし、これを医師に説明するのは面倒だし、そうしたところで何か変わるとも思えないので、毎回あいまいな表情を浮かべて軽く頷きながら胃薬の処方箋をもらっています。

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