映画評論独り言　エスター　ファースト・キル

　ホラー映画の歴史で必ず語られるであろう「エスター」は私も大好き映画です。ありがちなストーリーですが、主演の女優の演技が素晴らしく、お約束的な感はあるもののラストもホラーテイスト満載でした。
　本作はその前日譚となるわけですが、あまりに前作が素晴らしかったことと前日譚というやり方は大丈夫なのかなと感じてしまいます。女優が一緒ですし、このオファーを受け入れたということはそれなりに脚本が良かったからだと解釈し、再生ボタンを押しました。
　序盤の脱獄シーンはインパクトもあり、前作のエスターを観ていない人にもキャラを分かりやすく紹介してます。中盤は前作エスターを超えるためのある仕掛けを施します。ネタバレになるのでここは触れませんが、ホラーファンを唸らせます。エスターが手玉に取られるシーンがなかなかに良いです。ここからは怒涛の後半に入っていきます。
　ただ後半は脚本の緻密性に欠け、エンディングへの逆算方式がちょっと鼻につきます。前作エスターを超えることはありませんが、及第点というところでしょうか。評点 69