明日の朝、目が見えなくなるとしたら最後に見たいもの

自宅のリビングで時計の針の音を聞きながらこの文章を書いている。2020年4月16日の夜、あと2時間もすれば日付が変わる。

さて、この文章を読んでくれているあなたに質問があります。

明日の朝、目が見えなくなるとしたら最後に何を見たいですか?
4年前の4月17日の朝、いつもと同じように目覚めると僕の目は見えなくなっていた。

誰も僕にこの質問をしてくれなかった。だから僕は答えの準備もないままに視力を失った。

視力を失うことを知っていたら、僕が最後に見たかったものはなんだろう?当たり前のように側にいる大切な家族の顔なのか、それともどこか美しい自然の風景なのか?今となっては答えは見つからない
今これを読んでくれているあなたへ。これから24時間の間、目に映るもの全てを愛してみてください。当たり前にあるその景色を愛してみてください。そして想像して僕に教えて欲しい。

明日の朝、目が見えなくなるとしたら最後にあなたが見たいものはなにかを。

#ある視覚障害者の日常

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