離れがたいもの

16年使ったソファーの買い換えを検討している。
この家に住み始めたときに夫と色々な店を回り、色と大きさと質感と値段(私たちにとっては贅沢だったけれど、アクタスなのに手頃だった)がすごく気に入って購入したものだ。

子どもが生まれる前はそれなりに手入れもしてソファーらしい佇まいがあったが、子どもが生まれてたからは、双子の授乳スペースになり簡易ベビーベッドになりつかまり立ちの支えになり、幼児になってからはトランポリンになりステージになりベッドになり秘密基地になり飛び込み前転などをバフォッと受けるマットにもなり、本来のソファーの役割以上に酷使させてもらった。

子どもたちが小学生になると、二人の遊び場であるとともに、一人で考えたり泣いたり悔しがったり音楽を聴いたりする場所になり、こうして書いてみると子どもたちにとってあのソファーは、家族団らんのスペースである以上に『子ども部屋』なんだなと思う。

「破れたソファーだと友だちを家に呼ぶのが恥ずかしい」と言いつつも、「同じようなソファーがいい」「このソファーとお別れする前の夜はソファーで寝たい」と言う子どもたち。
夫も「オレはこのままでもいいんだけど」と使い続けるレベルを超えて、ほつれ破れているソファーに愛着がある様子。

週末に家族でIKEAなどを回って、たくさん座ってみたけれどピンとくるソファーには出会えず。
このままだと1年後も同じソファーに座ってたりして。