燃え尽きたい症候群

 十日ぐらい前からプロット練っていた小説の第一稿がひとまず完成した。「終わらせる」ことができて、一安心。このところ、小説をたたむということが出来なくて、困っていた。小説を全うさせてあげられないというか、そこまで自分が付き合いきれないというか、途中で放り投げてしまうのが癖になっていたので。
 二月中は推敲に当てて、三月からはもう一個の締め切りに向かって走り出さないといけない。

 日記もだいぶご無沙汰だった。一月は志保の誕生日だったり、昨日は千早の誕生日だったり、去年は無理してでも誕生日記念二次創作を書いていたけど、今年はさすがにやめた。去年もどっかで書いたと思うけど、もう自分も奨励会退会の年齢を過ぎたので、そろそろ小説にケリをつけようかという気分になっている。ので、今年いっぱいは小説を書いて、新人賞に送るけれど、来年からはすっぱり諦めようと思っている。
 小説を書くことで、別の問題から逃げているところがある。甘えはそろそろ捨てないと。
 とはいえ、小説の余生としては、二次創作をちょろちょろ書くみたいなことしたいな、と思ってる。自分で同人誌つくって頒布したり。とにかくこの一年、頑張って燃え尽きてからの話だけど。

 昨日今日と王将戦七番勝負があり、藤井五冠と羽生九段が二勝二敗だったのを、藤井五冠が防衛に王手をかけた。まだ棋譜を見ていないけど、序盤中盤、藤井五冠の有利にすすみ、力強い受けで藤井五冠の攻めをはじき返した羽生さんがあと一歩というところで勝ちを逃したらしい。
 そのニュースを見たとき、本当に悔しいと思った。羽生さんが王将位を奪取するためには、先手番勝率9割を超える藤井五冠から、後手で勝利をもぎとらないといけない。もし羽生さんが次の先手番を勝ったとして、最終戦にもつれ込んだとしても、もう一度、羽生さんは今日みたいな激しい戦いをたたかわなければならない。
 本当に今日は勝たなければいけない試合で、しかもそれを、勝ちきれずに逃してしまったのは、気持ちが切れるくらい辛いことだと思う。勝ち筋がほんの一筋でもあった一局で、そこまで粘りに粘ったのに、蜘蛛の糸が切れるように、急転直下に負けてしまった。やるせない。
 羽生さんには藤井五冠に勝ってほしい。藤井五冠に手が付けられなくなりつつある。八冠制覇するのも時間の問題だと思えてしまう。そんな今だからこそ、羽生さんに勝ってほしいと願う。
 真剣に喰らい付いている人の姿を見ると、元気をもらえる。今年ももう二か月が過ぎた。16パーセントだ。残ってるのは、84パーセント。悔いのないよう、喰らい付いていきたい。

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