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まだない全部

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2023年1月の記事一覧

その瞬間があるのなら僕は僕を忘れたりしない。
僕を無くしたりしない。
僕は、僕を、いないことにしない。

いるよ。僕はいなくならない。

この志が、誰かを生かすことがあればいいと思う。
生きる力を持つものには、ちっぽけなものに見えるだろうけど。
構わない。大きな力である必要はない。強くなくていいし、弱くもない。
この心強さを知っている。

急いで歩きすぎている気がしたから、少しゆっくりしようか。
緩めると、却って意志がくっきりするよ。

とにかく今急いで行きたい時もあるし、急ぎたいわけじゃないのにただ走るのが気持ちよくてそうする時もあるから。
のしのし歩きたい時は、そうするといいよ。
そうするのがいいんだよ。

立ち止まってみるのもいいけどね、流れを止めずに緩めてみるよ。
緩めると見えるものがあるし、自分の体が強くなっていることに気づいたりもするから。
だけど急いで来たから出会える景色もあるよ。
どっちでもいいのかもしれないね。

流れに逆らう元気が、あるいは勇気があるのなら。
その成果としてしか得られない大事な何かを取りに引き返せばいいだろう。
それよりも、これ一つと思っていた流れの他に、生きた道が見つかるのならそっちを行ってみるのもいい。

いつだって僕は、君のためにこんな話をしているつもりもなくて、ただ僕がそっちへ行きたかっただけだ。誘ったわけでもなかったけど、一緒に行くなら、楽しいと思うよ。
突然引き返したり蒸し返したりするかもしれないけど。それでもよければ、一緒に行こうか。

こんなことを話して何になるんだろうと思えてくることもあるけどね。
だけどいつも、そんな話でもしてみないとその先に行けないってことを、知っているから僕は諦めなければならない。

黙っていた方が美しいと思うんだよ。
それなのに僕は、ほんの一瞬朝陽を見て、いつまでも見ていたいと思うのに、朝の方がどうせ先に行ってしまう。

美しい沈黙を破ってまで話したことに何も意味が無くたって、美しい朝は行って、そしてまた新しい朝が来る。
同じ朝にずっとはいられないように、ずっと沈黙ではいられない。

そこにあった沈黙の美しさを、
そこにあった空白の美しさを、
僕が知っているのなら、
誰かが知っているのなら、
僕は諦めなければならない。
永遠を永遠のままにしておくために。

いつかは、新しい朝を追い越して、僕も永遠になるのだから。
今は一瞬でも君と生きる道を選ぶよ。
一瞬でも、誰かを生かす道を探すよ。

やっぱり、
どうしても何も言いたくなくなってしまうね。

どこを探しても「知っていること」なんか、ひとつもないような気がしてくる。