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三日坊主日記 vol.12 『逆に危ないわ』

うちの車が五日間の入院から帰ってきた。

テールランプのバルブが切れてたんで交換しにディーラーへ行ったら、バルブではなくバルブホルダーの不具合だという。つまり、片側のテールにあるランプ全てが収まっている土台の不具合だという事で、僕はテールランプは勿論、ウインカーもバックランプも片側しか点かない状態で暫く走っていたらしい。

部品を取り寄せるのには数日掛かるが、整備不良の車で帰す訳にはいかないと言われ、同じような車種の最新型を代車として借りて帰った。僕は10年越えのベテラン車に乗っているんだけど、同じ車種でも最近の車は乗り味が全く違う。なんだろう、軽いというか、重みがないというか(一緒か)、フワフワしていて、まるでおもちゃの自動車に乗っているような感覚になる。

今回借りた車もやはりそうなんだけど、それ以上に驚いたのは安全装置というか安全機能が満載してあるということ。中でもいちばん違和感を感じたのがレーンキープアシストとかいうもので、ある程度の速度以上で直進走行してる時、車がヨレたら自動的に真ん中に引き戻す機能。

ほっといて欲しい。

自分がどう走ろうが他人に迷惑を掛けないなら自由である。例えば轍にハンドルを取られたら、当然ドライバーは轍の深さや長さを感覚で察知してゆっくりと修正する(少なくとも僕はそうする)。だけどこのレーンキープアシストは外れたらその事実だけを抽出して補正するから、車の挙動がおかしくなるのだ。慣れるまで結構怖い。

あと、接触防止のセンサーも360°張り巡らせてあって、隣の車やガードレールに近づくと勿論だけど、渋滞中にバイクが横をすり抜けてもピーピーとアラームが鳴る。

極めつけは衝突防止アシスト。ある時、前の車が急ブレーキを掛けたんで僕もブレーキを強く踏み込んだんだけど、ちゃんと前を見て運転しているし、車の制動距離も分かっているから別に焦りもしない。いつもより少し車間距離を詰めて止まりかけたその瞬間に、けたたましいアラームと共に車が急停止したのだ。一瞬何が起きたか分からず、心臓が止まりそうになった。

これってほんとに安全なんだろうか。

運転技術が著しく未熟な人や、いろんなことが衰えた方々には良いのかも知れないけど、そもそもそのような人が車に乗ること自体に問題があるし。自動運転へ向けての過渡期なのかも知れないけど、人間ってどんどんおかしな方へ進んでいるような気がするのは僕だけかなぁ。

という話をディーラーの若い営業担当にしたら、最近の車は全部そうですからね〜だって。そっちがその気なら、僕は今の車を労って死ぬまで乗ってやる。
(因みにこれらの機能はOFFにもできるんだって、知らんがな)

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