そもそも品質工学 第15話 ビッグデータとばらつき
ビッグデータ分析に品質工学を使う!
そんなこと品質工学でできるの??
次回はいよいよ第2期!最終回!
不良の真実は?
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データサイエンティストって言葉が盛り上がったとき、「あれ?自分ってひょっとして?」と思いました。統計的知識・プログラミングの知識・心理学の知識があったので…
まぁ、すぐにデータサイエンティストって言葉が下火になりましたね。
ビッグデータもあまり聞かなくなってきたなぁw
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実験計画法って、目的は少ないデータ数で確からしい結果を得ることが目的なのですが、ビッグデータとは真逆ですよね。推計統計学ってそういうもんですからね。
ベイズ統計とビッグデータは相性がいいのですね。大量のデータがある場合の統計学ってことですかね。
品質工学は、統計学ではありません…って言ったら、みなさん「はぁ?」って言いますかね。田口先生がそう言ってますからね。
その昔、統計学の専門家と田口先生が口論になったことがあります。SN比の算出とか直交表の使い方が違うみたいな話だったんでしょうか。
で、田口先生が「あなたは何年統計学をやっていますか?」って相手に聞いたんです。相手は「10年間やっています。」って答えたんです。
それに対して、田口先生はなんて答えたか。
「私は30年間やっています。」
もう、田口先生負けず嫌いなんだからw
確かに、国会図書館に通い詰めて、ずーっと勉強していたとかいう話も聞いています。
ようは、統計学を極めたといってもいい田口先生が、統計学では解けない問題があるってことに気が付いて、品質工学を作ったんです。
さて、本題に戻りますかね。品質工学はデータ数が大きいとか小さいとか関係ないんです。
CI03が言うように、問題解決できるかどうかは別問題なんです。
自分自身が作った評価技術で対象を客観的に評価しましょうってだけ。
で、MTシステムという考え方、大量データの時の評価の仕方のアイディアを提案してきたのです。
マハラノビスさんは、インドの数学者です。
田口先生と握手している写真が、品質工学会の事務室の壁にかかってます。
行った人は見てみましょうw
その評価特性の特徴はというと…
「幸福な家庭はすべてによく似たものである」
「不幸な家庭はみなそれぞれに不幸である」
…ということです。
はい、ぜんぜんわかりませんね。(^^;
今までの検査の特徴は、悪さのパターンを見つけて、その悪さだけを検出できるようにしていました。
その結果、その悪さは検出できるのですが、それ以外の悪さは素通りです。
つまり、悪さのすべてのパターンをあげて、それらすべてをピックアップできるような画像処理やら検査方法を作り出す必要がありました。
じゃぁ、未知の問題が来た時には?
素通りです。
イタチごっこなんですね。
どんな悪さが出てくるかわかっていたら、手を打っています。
それに対して、MTシステムは、いい状態を定義して、それ以外を異常だと判断する方法なんです。
良い状態ってのは1つだけでしょ?
悪い状態ってのはたくさんあるでしょ?
気が付いた人はいますかね。
機能性も同じなんです。
良い状態ってのは、入れたエネルギーが全て欲しいものに変換してくれることを良い状態と定義しています。
それ以外の所に流れたエネルギーが、悪さをするのです。品質問題になるのです。
「品質を欲しければ、品質を測るな」ってこと。
欲しいものを測れということ。
計算方法は違いますが、根本の思想はMTシステムだろうが、パラメータ設計だろうが、機能性評価だろうが、みんな同じなんです。
計算方法なんて、どうでもいいんです。
この根本の思想が品質工学の基本して奥義なんです。
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