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あなたは価値に支配されている(4) 無料動画の価値

第6話
~・~ 無料動画の価値 ~・~

最近、数多くのビジネス系ユーチューバーが、有料サービスを始めてますね。もうビジネス系動画はオワコンだって言われています。

これは、無料動画+CMでの収入のビジネスモデルが、動画作成のコストに見合わなくなったのです。

以前は、ビジネス系と言われる人が少なく、出せばそこそこ再生され、CMが同時に見られて、それなりの収入になったんでしょう。

しかし、新規参入者も増え、ビジネス系を複数見ていればわかりますが、どうしてもネタは似てきます。そうすれば、視聴回数も減ってきます。

さすが、ビジネス系な方々であって、コストに見合わなければ、新しいサービスを開始する。コストに見合わないことをバッサリ切る。当然ですね。

視聴者は、これまで無料で視聴していた動画でしたが、有料化されるということで、そのチャンネルから離れていく人も少なからずいるようです。

さて、双方の視点で価値を考えてみましょうか。

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03 価値はそれぞれ_001

まずは、視聴者視点で。
視聴者は無料で見ているのだから、金銭的なコスト0。

これに対し、選択肢が、提示されたのです。
有料動画3000円/月+動画の期待値

別な無料動画+期待値不明
の選択肢になったのです。

当然、動画の期待値が3000円以上の価値があると思えば、お金と命の時間を支払うでしょう。

3000円の価値が無いと判断すれば、見ないでしょう。
同じ命の時間を、もっと有益だと想定しているほうに使うでしょう。

ただし、人間は今まで無料で得られていたサービスが有料になるのには大きな抵抗を持ちます。無料が常識となっていたですから。

イメージしやすいのは、スマートフォンですか?
MNPすれば0円で手に入っていた最新型スマートフォンですが、いまや10万円ぐらいの価格に。

前だったら2年に1回機種変更していたのに、いまはどうでしょうか?
そんなに頻繁に変えてないのではないでしょうか?
おかげで、多くのケータイショップが閉店しているみたいですね。

自分の常識から計算ではじき出される価値と、相手が提示する価値。
折り合いがつけば良しとするし、つかなければ悪しとする。

そう、あなたは「価値」に支配されているのです。


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04 再生数稼ぎ_003

次に、提供する側の視点で考えてみましょうか。

提供する側は、動画作成にかなりの投資をしています。

・動画作成の時間(1分の動画で1~2時間かかります。)
・動画の題材を思案する時間(おそらく、四六時中考えています。)
・動画を作成する環境(パソコン、カメラ、ソフトウェア、照明)
・その題材を提供するための情報収集、もしくはその知識やスキルを身に着けるために要した時間

最近は、アウトソーシングしているケースもありますね。
ベース動画だけを提供して、動画編集をまかせたり、サムネイルを作ってもらうとか。

簡単にやっているように見えますが、動画1本作るのに、ものすごい時間とお金がかかっています。

ちょっと想像してみてください。
あなたがYouTubeをやるとします。
そして、上に書いた投資をして、動画を作るとします。

いくらかかりますか?
アルバイトのような時給換算ではないんです。
知識やスキルは簡単に時給換算きません。
動画の時間が3分でも、そこのバックグラウンドには多くの時間が費やされています。

これを無料で公開しているのですから、すごいもんです。
どこの慈善団体ですか?って感じです。

もちろん、彼らは見返りを期待しています。
もっとも多いのは、CM収入です。TVと同じですよね。

かけたコストが、回収できるなら、価値はあったということでしょう。
回収できないなら、ビジネスとしては失敗で価値はないと判断します。

大企業の社長に1時間の講演を依頼したら、いくら謝礼を包むか知ってますか?有名な講演家に講演を依頼したら、いくらだか知っていますか?
もちろんランクにもよりますが、平均100万円ぐらいです。

無名なコンサルタント会社に1日社員30人に教育依頼したら、いくらだか知っていますか?普通は、50万円ぐらいです。

あなたが、社外の1日技術セミナーに参加したら、いくら支払うか知っていますか?5万円ぐらいです。
参加者が30人なら、トータル150万円ですね。そこから、運営費、会場費などが引かれて、講師は大した額をもらってないみたいですが。

つまり、CMの収入が、この額程度でないと、価値が無いとビジネスマンは判断します。

YouTubeなんかするより、自分の命の時間を、別な方に使ったほうがお金という価値を生み出せるのですから。そういう選択をして当然です。

そう、ビジネスマンは「価値」に支配されているのです。

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今回は、自分の考えをまとめるために書いてみたって感じです。
「(* ̄- ̄) ふ~ん」
ぐらいで流し読みしていただけると幸いです。

私も、一応教育系のYouTube動画を出していますが、私は価値を「お金」としていません。
私の価値を「お金」としていたら、品質工学を題材にして動画やマンガなんて絶対に作りません。

こんな超ウルトラスーパーニッチな領域、お客さんいないでしょ。
絶対に、投資した金額を回収することはできません。
おそらく、収益化すらいかないでしょう。
だから、誰もやりません。

そんなのやる前から、十二分にわかっています。

じゃぁ、何に価値を感じて、超ウルトラスーパーニッチな領域の品質工学を題材にしているのかって?

私自身が、見たいのです!(^^)

もし、誰かが品質工学を題材にマンガを描いてくれるなら、喜んで課金します。月3000円なんか安いです。

だって、7分程度の動画に1日かけてますから。
動画作成、時給換算したらいくら?
その知識を得るために、どのぐらいの時間をかけた?

ね、私の場合、相対比較したら課金した方が安いでしょ?
でも、無いから、自分で作るしかないのです。
私の価値観は、そういう感じです。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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