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そもそも品質工学 第20話 計測と真値

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実験を行う際に、最も大事な計測。
測れなければ作れない。

つとむ君とクミちゃんは無事検査の問題に気が付くことができるか?

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さて、漫画を読んだあなたは、この計測の問題に気が付きましたか?

皆さん口をそろえています。
「その方が不良率低減するでしょ?」って。

わたしはこの問題に過去3回ぐらい経験しています。

本当に、この検査は正しいのでしょうか?

・~・~・~・~・~・~・

計測のお話ですね。
これまでの話も実話に基づいたフィクションではありますが、この話の内容は私の社会人生活の中で3回ぐらい経験しています

まず、作業標準書のやり方と、実際の工程のやり方が違う。

普通にあります。
これは、作業標準を書いた人が、実際に組み立て工程の人のことを考えていない場合です。

実際に組み立て工程の作業者は、「こうしたほうがやりやすいのに…。」って思って、勝手にやり方を変えたりしています。

もちろん、作業標準は完ぺきではありません。​

​​工程の作業者の方が正しい場合もあります。

ぎゃくに、作業標準を書いた人が、理由があって、そういう手順にしているケースもあります。

違っていいんです。そこがカイゼンの種です。
違っているところを是正すればいいのです。


どちらがよりよいか。
議論し、実験し、よりよいほうを選べばいいのです。​

​西堀栄三郎先生はこういっています。
本質を作業標準にしろ」と。

ガチガチに作って、自由度を無くした作業標準では、改善できないと。​

​​​​​​​本来のあるべき姿を作業標準に記載し、それを実現できれば、魔法でも忍術でも何でもいいと。

田口先生もこれに影響を受けていると感じるフレーズですね。
評価に自由はない。制御因子は自由しかない。

ありたい姿からの違いを測れるようにする。
これが品質工学の思想ですね。

マンガの中に出てくる確かめ検査。
この工程では、不良判定を受けた部品を、再度測定し、そこで規格内に入れば良品と判断していました。

部品代が高く、なるべく不良品を出したくない。
Fコスト(失敗コスト)を低減したい。
工程の作業者の善意ですよね。

別に次工程に良品を流しているわけじゃないから、問題ないですよね。
しかも、2回も検査して、最終的にOKが出ている。

完璧。

…って、帰ったら留守番していたCI03に怒られる(笑

みなさんも、怒られないようにしてくださいね。
この検査工程には大きな問題が隠されています。

答え合わせは、次の第21話の解説で。​


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