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華麗なるかな二流

 出版業界はかなり厳しい状況にあるそうです。

 思えば地元の本屋さんもどんどんシャッターをおろしています。

 コロナの影響で巣ごもり需要からマンガ、電子書籍などは好調と言われてますが、出版社自体の倒産なども耳にします。

 本を出版するということは、ひとつのステータスであり、その編集、流通のノウハウは出版社並び出版業界にのみ集約されたブラックボックスであったりしました。しかし、様々なハウトゥ本が出版され、DTPも普及した現代。個人が本を作ることはそれほどハードルは高くなくなりました。

 

 5年ほど前に自分のブログの記事をまとめて、周りの人に配ろうとアレコレ調べてみたら、かなり驚きました。

 70年末から爆発的に普及を遂げた同人誌の世界も半世紀近くの月日を経て劇的な進化を遂げていたのです。

 それからは高校卒業を機に遠のいた同人誌即売会にも足を運んでみたのですが、これがもう面白いのです。

 中でも資料性博覧会、文学フリマ、おもしろ同人誌バザールの3つの即売会はかなり刺激的でした。

 こうした同人誌をインディーズレーベルに見立てて自分の琴線にふれるモノを発掘する面白さ。

 今はカラー印刷も自由自在。

 オンデマンド印刷ならば在庫で悩む必要なし。

 写植、版下作りも気にする必要なくPDFで、何ならWordのまま入稿可能。

 もうやらない理由がありません。

 そんなわけで年甲斐もなく四半世紀以上の時を経て同人誌なんかを作り始めているわけです。

 以前の記事で言うところの山手線の内側に向けての本なので、好きなモノを好きなように、自分ひとりで本にできる。10代の頃に思い描いた未来に生きてるんだなぁと実感しています。

 プロの編集者、プロのデザイナー、ちゃんとした印刷会社の作り上げた本には及ばなくともどうにか本は作れる時代になっているのです。

 どこまでいっても素人の手慰みなのでよくて二流な出来栄えなのでしょうが、思い描いたモノが形になる喜びと快感は何物にも変えられません。

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 そんなわけで、今もアレコレと山手線の外側をながめながらマテリアルを研究中の日々であったりします。


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